オークス、日本ダービーのダブル制覇なら戸崎は49年ぶりの大記録に
公開日:2024年5月16日 14:00 更新日:2024年5月16日 14:00
オークス、ダービーともに1番人気は確実
今月4日(日本時間では5日朝)に行われたアメリカのケンタッキーダービー。制したのは単勝10番人気(JRAでのオッズ)だったミスティックダン。鞍上はB・ヘルナンデスJrだった。
このコンビは18日、ピムリコ競馬場で行われる2冠目、GⅠプリークネスSに出走する。そのB・ヘルナンデスJrとK・マクピーク師は前日のケンタッキーオークスも制覇。オークス、ダービーのダブルVとなった。
長いアメリカ競馬の歴史でも、ジョッキーは15年ぶり8人目で、調教師にいたっては72年ぶり3人目(B・ジョーンズ師が2度記録しており、回数では4度目になる)のことになる。
今年は日本でもダブルVが見られるか。チャレンジするのは戸崎。オークスではステレンボッシュ、ダービーはジャスティンミラノ。ともに1番人気に支持されるのはほぼ確実だ。
この「同一年のオークス、ダービー制覇」はあの“レジェンド”武豊でも成し遂げていない記録で、現役ではルメールだけが達成している。
17年のオークス=ソウルスターリング、ダービー=レイデオロで、この2頭はともに藤沢和雄元調教師の管理馬。つまり、今年のアメリカと同じケースである。
ルメールは実はフランスでもこの大記録を成し遂げている。09年にジョッケクルブ賞(仏ダービー)をルアーヴルで制して、ソウルスターリングの母であるスタセリタで同年のディアヌ賞(仏オークス)を勝っている。
また、日本のジョッキーでは43年に前田長吉、52年に八木沢勝美、73年に嶋田功、75年に菅原泰夫が同年ダブル制覇を達成した。戸崎が両方とも勝てば49年ぶりのこととなる。菅原泰夫はオークス=テスコガビー、ダービー=カブラヤオーとともに1番人気。今回の戸崎と同じケースだ。
以降、ともに1番人気に騎乗したジョッキーはというと、86年に河内がオークス=メジロラモーヌ①着、ダービー=ラグビーボール④着、88年に同じく河内がオークス=アラホウトク⑦着、ダービー=サッカーボーイ⑮着、96年に武豊がオークス=エアグルーヴ①着、ダービー=ダンスインザダーク②着、97年に松永幹がオークス=キョウエイマーチ⑪着、ダービー=メジロブライト③着、98年に武豊がオークス=ファレノプシス③着、ダービー=スペシャルウィーク①着。なお、ルメールの17年はソウルスターリングは1番人気だったが、レイデオロが2番人気。ダービーの1番人気はアドミラブル(③着)だった。
13年からJRAのジョッキーになった戸崎にとって、今年はビッグイヤーとなるか。まずはテン乗りとなるオークスのステレンボッシュで、はずみをつけたいところだ。