【オークス】ステレンボッシュ2冠制覇へ

公開日:2024年5月14日 14:00 更新日:2024年5月14日 14:02

当初から〝オークス向き〟の評価

 桜花賞馬ステレンボッシュが厩舎として3頭目となる春2冠へ――。

 管理している国枝厩舎はGⅠ22勝の名門。これまで10年アパパネ、18年アーモンドアイが春2冠を連勝して、秋に牝馬3冠を成し遂げた。

 ステレンボッシュもその偉大なる先輩たちに続く可能性を大いに秘めている。ここまで5戦3勝②着2回と底をまだ見せていない。そして、デビュー当初から陣営は一貫して“オークス向き”の評価だった。

 言わば、前走の桜花賞は鬼門の位置付け。

 本質的には忙しい距離をいかに対応させるか。そこが最大のポイントだったが、鞍上モレイラの手綱さばきが冴えに冴えた。

「スタートは良くなかったが、その後の対応が違った。道中は無理なく、ススッとポジションを上げ、直線もいい伸び脚。勝負根性も見せてくれたと思う」とは国枝師。

 しかも、桜花賞の勝ち時計1分32秒2は歴代3位の好記録。4カ月前の阪神JFで後塵を拝したアスコリピチェーノにはきっちり借りを返して、成長の証しをアピールしている。

 今回は4Fの距離延長となるが、ステレンボッシュにとっては、ここが主戦場。それだけに指揮官も「乗りやすく、掛かるような馬でもない。そして、長く長くいい脚を使うので何ら心配していないよ」との見解だ。

 残念ながらモレイラは一時帰国のため不在だが、ここまで5戦で4人の騎手が手綱を取ったように手替わりがマイナスにはならない。1週前追い切りには新たにコンビを組む戸崎が騎乗して、ウッド5F65秒8―36秒9、1F11秒1。「いい動きでした」と鞍上も好感触を掴んでいる。

 中5週でもすこぶる順調。厩舎3頭目の偉業に向けて、ここも通過点となる。

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