【NHKマイルC】アスコリピチェーノ上昇ムード

公開日:2024年4月30日 14:00 更新日:2024年4月30日 14:00

1週前に6F79秒4の猛時計

 牝馬による7年ぶりの制覇へ――。これに挑むのがアスコリピチェーノ。

 実力、実績は申し分ない。昨暮れの阪神JFは3戦無敗で2歳女王に輝いた。千六の勝ち時計1分32秒6はレースレコードに加え、翌週に同舞台で行われた牡馬の朝日杯FSより1秒2も速く、非常に価値が高いもの。

 続く年明け初戦の桜花賞ではステレンボッシュの②着に敗れて連勝はストップ。それでも、休み明けながら阪神千六の自身の走破時計は詰めて、桜花賞歴代3位の好タイム決着の0秒1差なら評価は下がらない。

「道中から外、外を回りましたし、苦しい状況になりながらも立て直して②着ですからね。力は見せてくれました。結果だけが良くなかった。悔いは残ってます」と唇を噛みしめるのは黒岩師だ。

 それだけに、捲土重来を期す今回。牧場で馬体チェックを経て、4月19日に美浦に戻ってきた。

 21日に4F56秒7を登坂すると、25日にはウッドで6F79秒4―36秒9の猛時計。直線では先行馬を瞬く間に追い抜いて、1F11秒1とゴールまで負荷をかけてきた。

「桜花賞のダメージが少なく、回復状況が良かった。ということで中3週の調整というよりは、1週前追い切りの意味合いでしっかりやりました。反応は良く、息の入りもいい。それでいて、気持ちの高ぶりもない。体が増える懸念もありましたが、素軽い動きでそれも問題なかったですね」

 ひとたたきして上昇ムードでこの一戦を迎える。過去28回で2歳女王がNHKマイルCに挑んだのは16年メジャーエンブレム(桜花賞④着→①着)と20年レシステンシア(同②着→②着)の2頭。くしくもアスコリピチェーノと同じダイワメジャー産駒である。

 ここを制して、世代のマイル女王に君臨する。

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