【金鯱賞】プログノーシス 二千メートルでは譲れない
公開日:2024年3月11日 14:00 更新日:2024年3月11日 14:00
GⅠ取りの舞台は海の向こうでの雪辱戦か
中京で行われた金鯱賞はプログノーシスが圧巻の走りを見せた。
この舞台では譲れないといったところだろう。
昨年はこのレースで重賞ウイナーの仲間入り。そして香港GⅠクイーンエリザベスⅡ世Cでも②着に好走し、夏は“スーパーGⅡ”の札幌記念を4馬身差で圧勝。そして天皇賞・秋では③着の走りを見せていた。
その天皇賞・秋を制したイクイノックスが引退した今なら、二千メートルでは現役最強との位置付けもできるほどで、その力は自分の庭で存分に発揮された。
道中は当面のライバルだった1番人気ドゥレッツァを視界に入れながら追走していた。
川田は前半の千メートルを通過したあと、スペースを見つけてドゥレッツァの内にもぐり込んだ。開幕週を思えばベストなチョイスで、4角から直線も内を突いた。
ロスのない競馬ができればあとは楽。最後は早々と先頭に立って突き放す一方で、ゴールではGⅡではめったに見ることのできない5馬身差だ。昨年以上のパフォーマンス。菊花賞馬相手でも、終わってみれば1強の競馬だった。
さらに「今回は休み明けでここを使えばもう少し良くなる感じでした」とは中内田師。良化途上でこの圧勝だからこそ、当然、楽しみになってくるのが、もうひとつ上のステージだろう。
この金鯱賞で大阪杯への優先出走権を手にしたが、昨年は回避して香港クイーンエリザベスⅡ世Cへ。今年もこの路線なら、3連覇を狙う香港の英雄ロマンチックウォリアーが相手に。日本VS香港の中距離路線の最強馬対決となる。
それは同時にプログノーシスにとっては昨年の雪辱を果たす絶好の機会ということにもなろう。
「今年はさらなる舞台でも頂点が見えてくる内容だったと思います」
川田のその言葉の現実味がいよいよ帯びてきた圧勝劇でもあった。