【阪急杯】ウインマーベル重賞連勝につながった3つの成長点
公開日:2024年2月26日 14:00 更新日:2024年2月26日 14:00
GⅠタイトルをグッと手繰り寄せる勝利だ。
日曜阪神のGⅢ阪急杯は1番人気の5歳馬ウインマーベルが貫禄勝ちを収めた。
GⅡ阪神C①着のあとのGⅢ戦。課題のゲートも枠内でもおとなしく、スタートをきっちり決めたのが勝因のひとつ。重馬場ながら前半3F33秒9の速い流れを楽に4番手で手綱を抱えながらの追走。直線は一完歩ごとに前をとらえる。
唯一の58キロを背負いながらも、勝負根性を見せて、最後は②③着馬を鼻差、首差でねじ伏せるのだから、ここでは一枚上の存在だった。
前走の阪神Cは良馬場でコースレコードに0秒1差の快走。そして一転して、今回は重馬場の激流でも難なく勝利。異なる条件下での連勝はGⅠ取りに向けて、大きな大きな自信につながる。
「この馬場でどうかなとは思いましたが、地力をつけてきたんでしょう」とは深山師。
ここにきて調教駆けしなかった馬が楽に好時計で動いてきた点、課題のゲートを続けて決めている点、そして決して得意ではなかった道悪さえこなした。気持ちが走る方に向いて、着実にステップアップしてきているのは明らかだ。
「次走はオーナーと相談になりますが、高松宮記念も選択肢になると思います」とのこと。
GⅠはここまで②⑩⑥着と戦歴だけ見れば、芳しくはない。とはいえ、阪神CではGⅠ馬を4頭も打ち破っている。しかも、その中の1頭は昨秋のスプリンターズSを制したママコチャだ。
今回の勝利、内容を鑑みれば、この勢いは本物。今の手薄なスプリント界なら、一気に頂点に立っても不思議ではない。