【有馬記念】主要のGⅠ3競走を分析(菊花賞)

公開日:2023年12月18日 14:00 更新日:2023年12月18日 14:00

明暗を分けた②③着馬のコース取り

 過去10年間の有馬記念連対馬20頭を前走別でみると、最も多いのが天皇賞・秋からの直行で3勝②着2回、ジャパンC、菊花賞がともに2勝②着2回。天皇賞・秋がややリードしているが、実際のところ、この3競走はほぼ互角といっていい。

 今年、天皇賞・秋→ジャパンCをブッコ抜いたイクイノックス、菊花賞を勝ったドゥレッツァの名前はないが、上位に来た馬をもう一度、分析してみると――。

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 今年の牡馬3冠最終戦は3年ぶりに京都開催。スタート直後はパクスオトマニカが気合をつけて先手を奪ったものの、大外17番枠スタートのドゥレッツァが掛かり気味に上がって坂の下りでハナへ。2周目の向正面で再びパクスが前に出ると、今度はリビアングラスが動いて3角で先頭に立つ出入りの激しい競馬に。

 レースのラップを5Fごとに区切ると60秒4―64秒1―58秒6で、先行馬には厳しい流れだ。ドゥレッツァはいったん3番手に下がりながらも、残り1Fで抜け出して後続に3馬身半差の完勝。前めにつけてメンバー最速の上がり34秒6をマークするのだから、この馬の強さだけが際立った。

 ②着タスティエーラは中団で折り合いに専念。勝負どころでの反応は一息だったが、直線はぽっかりあいた馬場の真ん中から追い上げてきた。ブッツケで連対を確保したあたり、さすがはダービー馬といったところか。

 皐月賞馬ソールオリエンスは後方追走で3~4角も外を回って進出。直線では外に振られるロスがあって③着まで。4角で同じ位置にいたタスティエーラとは直線のコース取りが明暗を分けた。

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