【サウジアラビアRC】時計を見れば勝ち馬の将来性が分かる!?
公開日:2023年10月5日 14:00 更新日:2023年10月5日 14:05
ボーダーラインは1分34秒0
土曜に行われる2歳重賞、GⅢサウジアラビアロイヤルCは必見。ここを勝って出世した馬がいっぱいいるからだ。
前身はオープン特別のいちょうS。のちにGⅠを制した馬だけでも、94年ヤマニンパラダイス、95年エアグルーヴ、96年メジロドーベル、13年イスラボニータ、14年クラリティスカイがいる。
この14年から重賞に昇格し、「第1回いちょうS」となったが、翌15年からサウジアラビアロイヤルCに改称。この年が再び「第1回」となった。
以降、昨年まで8頭の勝ち馬から5頭がGⅠウイナーに。国内では17年ダノンプレミアム、18年グランアレグリア、19年サリオス、22年ドルチェモア。15年ブレイブスマッシュは日本での重賞勝ちはこのレースのみだったが、4歳3月のオーシャンSを最後にオーストラリアに移籍。18年に芝千四のフューチュリティS、千メートルのマニカトSとGⅠを2勝した。現在、現地で種牡馬として頑張っている。
さて、このサウジアラビアロイヤルC。ダノンプレミアムの17年はフルゲート18頭立てで行われたが、それ以外の年は7~12頭立て。今年も1日(日)に発表された特別登録の段階で9頭と、毎年、落ち着いた頭数で行われるが、このレースを制してGⅠウイナーになれるかどうかは、勝ち時計が非常に重要になってくる。
最速は19年のサリオスで1分32秒7。もちろん、レコードタイムだった。
ここを制して2戦2勝とし、暮れは朝日杯フューチュリティSも勝って3戦3勝に。翌年の皐月賞、ダービーはともにコントレイルの②着に泣いたが、20、22年の毎日王冠に勝利。22年は1分44秒1のレコードVである。
2番目は17年ダノンプレミアムで1分33秒0。これも当時のレコードだった。
サリオスと同じく、無敗で朝日杯を勝ってGⅠタイトルをゲット。古馬になってからも4歳時に天皇賞・秋とマイルCSで連続②着している。
3位は昨年のドルチェモアで1分33秒4。今年に入ってからの成績は冴えないものの、この馬も3戦3勝で朝日杯を制したGⅠウイナーだ。
4位はいちょうS時代のクラリティスカイで1分33秒5。これも当時のレコードである。翌年のNHKマイルC馬だ。
そして、5位にランクインするのが18年のグランアレグリアで、勝ち時計は1分34秒0。GⅠタイトルだけでも、19年桜花賞、20年安田記念、スプリンターズS、マイルCS、21年ヴィクトリアマイル、マイルCSというマイルにおいては近年最強クラスの牝馬だ。
ここがちょうど境目になり、これより勝ち時計が遅い15年ブレイブスマッシュ、16年ブレスジャーニー、21年コマンドライン、20年ステラヴェローチェはGⅠを勝っていない(ただし、前記の通り、ブレイブスマッシュは豪州でGⅠ勝ち。コマンドライン、ステラヴェローチェは現役)。
今年も1分34秒を楽に切って、勝ち馬はGⅠウイナーとなるか。それとも少頭数のスローで平凡な時計に終わるのか。サウジアラビアロイヤルCはレース内容とともに、その時計にも注目してほしい。