【エプソムC】横山和ジャスティンカフェ遅すぎた賞金加算 多くの名手でも果たせなかった重賞V

公開日:2023年6月12日 14:00 更新日:2023年6月12日 14:00

 エプソムCは1番人気のジャスティンカフェが差し切り。待望の重賞初制覇を決めた。

 そのポテンシャルを考えれば、遅すぎた勝利かもしれない。

 昨春の3勝クラス・湘南Sを3馬身差でV。その圧倒的なパフォーマンスから、重賞タイトルを手にするのは時間の問題と思われた。

 ところが、昨年のエプソムCでは道悪に泣かされて④着まで。その後も毎日王冠、ダービー卿CTで銀メダル止まり。なかなか結果を出せなかったこともあり、先々週の安田記念では除外の憂き目にもあった。

 前5戦の重賞で騎乗していたのは横山典、福永、ルメール。名手たちの手綱でもかなわなかった先頭ゴールを、今回、見事に果たしたのが初騎乗だった横山和だ。

 道中は後方3番手でリズム重視の走り。[15][14][11]と徐々にポジションを押し上げて、直線は馬場のいい外めへ。持ち前の決め手を存分に引き出し、1馬身4分の1差をつけてフィニッシュした。

 この完璧なエスコートは周到な準備があったからこそ。

 テン乗りとはいえ1週前の金曜には栗東に駆けつけて追い切りに騎乗。Cウッドで6F85秒0―37秒4。しっかり感触を確かめていた。

 また、安田翔厩舎とのタッグではオメガパフュームで昨年のアンタレスS勝ち。東西で分かれていても陣営とのつながりは深いし、もともと父が騎乗していた強みも。

 ちなみに、横山和は昨年以降で101勝しているが、その東西内訳は東=54勝に対して、西=47勝。関東のジョッキーでありながら、関西馬による勝利の比率も高い。

 これも、マメに足を運んで、栗東の関係者からも高い信頼を得ているからこその結果だろう。

 念願の賞金加算を果たしたジャスティンとともに、今後がますます楽しみになる勝利だったのは間違いない。

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