【函館スプリントS】ブトンドール能力全開
公開日:2023年6月6日 14:00 更新日:2023年6月6日 14:00
千二に戻って昨夏の再現
スプリント戦に戻るブトンドールに注目だ。
昨夏の函館千二のデビュー戦を難なく勝ち切ると、次戦の函館2歳Sでは4角から大外ぶん回しで差し切りV。差のつきにくい短距離戦において、2戦とも後続に0秒2差をつけるのだから、スプリント適性は相当に高いといえよう。
その後、陣営は桜花賞に照準を合わせて、ファンタジーS→阪神JFと徐々に距離を延長。しかし、前進気勢の強い気性がアダとなり、折り合いに苦労するシーンが多々。なかなか結果を出せなかった。
復調の気配を見せたのが、前走の桜花賞だ。スタートをきっちり決めると、道中は中団のイン6番手で折り合いピタリ。直線入り口では“馬券圏内もあるか”と思わせる手応えだった。坂の上りで脚は上がったものの、主戦場ではないマイル戦で、それもGⅠの舞台で見せ場をつくってみせた。⑨着でも④着とはわずか0秒3差。“千二に戻れば――”そう思わせる内容だった。
「ジョッキーには次は千二を使うと。それを見据えて、ゲートからしっかり出してくれましたね。リングハミに替えたことでモタれる面もマシに。今回につながる競馬ができました」(池添学師)
その後は放牧でリフレッシュ。5月18日に栗東に帰厩すると、1本目となる2週前のCウッドでいきなり6F83秒3―37秒4、1F11秒4の好時計をマーク。さらに1週前の坂路では4F52秒9、ラスト1Fは驚異の11秒3だ。脚力は明らかに強化されており、スピードの推進力も大きく向上しているのが分かる。
「前走までは距離をもつような調整でしたが、今回は千二。1週前はしっかり追って時計を出しました。いい動きだったと思います」
待ちに待ったスプリント戦。2戦2勝の舞台で能力全開だ。