【オークス】リバティアイランドのどうしても気になる中内田厩舎の距離の壁

公開日:2023年5月18日 14:00 更新日:2023年5月18日 14:00

 今年のオークスはリバティアイランドの1強ムード。確かに、これまでのレースぶりを見ていると、同世代の牝馬の中で抜きんでた存在であることは明らか。すでに勝負付けはすんでいるようにも思える。

 だが、今回の舞台は東京二千四百メートル。リバティも含め、未知の距離だ。何があるかは分からない。

 過去には強い桜花賞馬がオークスでも1番人気に支持されながら、馬群に沈んだ例はいっぱいある。

 古くは92年ニシノフラワー(⑦着)、97年キョウエイマーチ(⑪着)、04年ダンスインザムード(④着)などがそう。一昨年はあのソダシが単勝1・9倍ながら、⑧着に敗れている。今思えば、これらはみんなマイラーだったのだ。

 リバティアイランドもその可能性はなきにしもあらず。実際、この馬が中内田厩舎所属ということを思えばその可能性は色濃くなる。

 14年に開業し、わずか9年あまりで361勝をマーク(JRAのみ、以下同じ)。近年は毎年、リーディング争いを演じている。今年も23勝で東西を通じてトップである。

 重賞もすでに33勝。その距離別成績はこのようになっている(芝、ダートは込み)。

   ① ② ③ 外 連対率
千  0 0 0 1・000
千二 0 0 0 6・000
千四 5 2 2 14・304
千六 17 8 5 44・338
千八 4 2 1 23・200
千九 1 0 0 2・333
二千 6 6 1 23・333
二二 0 1 0 5・167
二四 0 2 1 7・200
二五 0 0 0 1・000
三千 0 0 1 0・000

 目立つのはマイルでの異常なほどの強さ。そして、勝利のレンジは千四から二千に集中し、二千二百メートル以上は一度もない。

 18年のダービーでは弥生賞からのブッツケというハンデを背負いながらも、それまで4戦4勝の実績を買われたダノンプレミアムが1番人気に。だが、⑥着に敗れた。

 19年にクラシック路線をにぎわせたヴェロックスはダービーで③着、神戸新聞杯②着、菊花賞③着と勝ち切れずじまい。昨年の青葉賞=ロードレゼル、今年の京都新聞杯=ダノントルネードはともに2番人気ながら②着まで。近くて遠いのが中内田厩舎の長距離重賞勝ちである。

 厩舎のカラーを打ち破るのはリバティアイランドなのか。それともこの馬も将来はマイラーか。結果が楽しみである。

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