【フローラS】超エリートのリバティアイランドに挑戦状をたたきつけたゴールデンハインドは真逆のたたき上げ
公開日:2023年4月24日 14:00 更新日:2023年4月24日 14:00
フローラSを勝ったのは7番人気の伏兵ゴールデンハインド。鮮やかに逃げ切ってオークスの切符を掴んだ。
リバティアイランドが断然の主役を張る牝馬クラシック戦線。2冠目のオークスで脅かす存在が出てくるかが、大きな焦点だった。
レースでは好スタートからハナを切り、前半5F60秒8のマイペース。確かにこれだけなら展開に恵まれた感もあるが、決してそうではない。
残り800メートルから11秒8―11秒2―11秒3とギアアップ。直線を向いて満を持して追い出した②着ソーダズリングが、全く差を詰めることができなかった。
ラスト1Fも11秒6でまとめてフィニッシュ。勝ちタイムの1分58秒9は、2020年にウインマリリンがマークした1分58秒7のレースレコードに次ぐ好記録である。
そのウインマリリンは続くオークスでデアリングタクトの②着だったから、時計的には本番で通用してもおかしくないということ。
さて、晴れてリバティアイランドへの挑戦権をゲットしたわけだが、桜の女王とは面白いほど対極的な存在でもある。
リバティはサンデーレーシングのドゥラメンテ産駒で2歳GⅠから結果を出してきた、いわば超エリート。
一方、ゴールデンは昨夏の福島で2戦目の勝ち上がり。その後は②④②④着と敗戦を重ねて重賞制覇にたどり着いた“たたき上げ”。しかも、脚質も正反対だ。
思い出されるのが一昨年のオークス。同じ勝負服、同じゴールドシップ産駒のユーバーレーベンが、無敗の桜花賞馬で単勝1・9倍だったソダシを倒す大金星を挙げた。
ゴールデンも先行力と父譲りの豊富なスタミナを生かして、ジャイアントキリングなるか。1強ムードの本番に楽しみが増えたのは間違いない。