【阪神大賞典】ディープボンド 大久保師が「負けたくない」(ネットオリジナル)
公開日:2023年3月15日 14:00 更新日:2023年3月15日 14:00
「ここは、あくまで天皇賞(春)を見据えた競馬だけど、負けたくもないよね」
開門直後に追い切ったディープボンドを管理する大久保師はこう言い切った。
最終追いの詳細は別記のとおり。〝A評価〟の動きだった。
「少しズブさもある。和田君(和田竜騎手)が、1週前にちょうどいい負荷をかけてくれた。けさは他厩舎の馬がいて馬にもやる気が出ていた。本当に順調です」
全5勝で未勝利勝ち以外は、すべて重賞Vという珍しい戦歴。3歳春の京都新聞杯、4歳秋の仏GⅡフォア賞の他の2つはこの阪神大賞典。一昨年は重馬場のコンディションを5馬身差で制し、昨年も残り600㍍からスパートして、粘るアイアンバローズを残り100㍍で捉えた。自身最速の34秒6の脚で決めた。現役屈指の〝長距離砲〟として、得意分野では負けるわけにはいかない。
JRAの同一レース連覇と言えば、昨年、惜しまれながら引退したハードル王者のオジュウチョウサン。16~20年の中山グランドジャンプでカラジ(05~07年)の3連覇を大きく塗り替える5連覇を達成した。
3連覇では、同じ阪神大賞典。13~15年のゴールドシップがおり、他ではタップダンスシチー(03~05年・金鯱賞)、エリモハリアー(05~07年・函館記念)、マツリダゴッホ(07~09年・オールカマー)にアルバート(15~17年・ステイヤーズS)らがいる。
ディープボンドもここに並ぶか。やはり、負けて本番よりも勝って臨む方が勢いはつく。3連覇を手土産に最も欲しいGⅠタイトルへ。連覇の感触を知る和田竜に戻るだけに、結果を出してくれそうだ。