【フェブラリーS】シャールズスパイト歴史に名を刻めるか
公開日:2023年2月16日 14:00 更新日:2023年2月16日 14:00
過去のチャンピオンズCでは惨憺たる成績だが…
今年のフェブラリーSで最大の焦点は外国馬シャールズスパイトの挑戦だろう。
カナダの自厩舎から58時間40分程度もかけて、9日に来日。しかも、鞍上はモレイラである。
成績はこれまで14戦5勝の6歳馬。北米からの挑戦でもバリバリのダート馬ではなく、ダートの実績は昨年6月にGⅢサルヴァトールマイル③着がある程度。ちなみに、このレースは5頭立てだ。
芝では昨年4月、GⅠメーカーズマークマイルを制覇。ここ2戦もGⅠに出走し、カナダのウッドバインマイル④着、アメリカのBCマイル②着と好走。成績の印象としては完全に芝馬である。
調教をつけているハートフィールド調教助手のコメントは「ダートコースは思ったよりも砂が深い」。そもそも、日本のダートは砂=サンドであり、アメリカのダート=泥とは別物である。日本でも芝、ダート両方をこなす二刀流の馬や、芝からダートに転向して成功した馬もいるが……。
気になるのは、これまでの日本のダートGⅠにおける外国馬の成績だ。
フェブラリーSではそもそも初めてで、すべてJCダート、チャンピオンズCにおけるものになるが、これまで29頭が参戦。〈10127〉で、そのうち20頭が2ケタ着順と惨憺たる結果に終わっている。
また、ダートということでいえば、国際GⅠである東京大賞典に14年、米国馬ソイフェットが出走したものの、最下位の⑯着。つまり、好走したのは03年のJCダートを制したフリートストリートダンサーと、00年③着のロードスターリングのみ。もう、20年以上も前になってしまうのだ。
だが、そんな状況のシャールズスパイトでも、買い材料がないわけではない。ひとつが東京で何度も騎乗しているモレイラの手綱という点。そしてもう一点がプレレーティング1位ということ。
シャールズスパイトは116で、日本馬のトップはメイショウハリオの115、ショウナンナデシコの111(牝馬は4ポンド加算なので、計算上は115)。以下、ヘリオス、レッドルゼル、レモンポップが113。今年は日本馬も強いメンバーではない。
陣営は今回の参戦理由を、ダートGⅠを勝つことによって、引退後の種牡馬としての価値を日本の生産界にアピールすることを挙げている。
もし、快挙達成となれば、当然、これに続けとばかりに参戦する外国馬が増えるかも。ここからフェブラリーSの歴史が大きく変わるか……。