【有馬記念】ブレークアップ有馬で狙う秋の下克上第3弾

公開日:2022年12月22日 14:00 更新日:2022年12月22日 14:00

 まさに、勢いに勝るものなし--。

 この秋GⅠシリーズはここまで勝った馬すべてがGⅠ初勝利だった。これは珍しいことである。特にジャパンC=ヴェラアズール、チャンピオンズC=ジュンライトボルトは5歳になってからブレーク。既成勢力を打ち破って、見事に下克上を成し遂げた。

 オールスターが勢揃いする今年の有馬記念でもこれに該当する馬が1頭いる。アルゼンチン共和国杯を6番人気で勝ったブレークアップだ。

 昨年の有馬記念当日は2勝クラスに出走して③着。そこから1年で3勝を上積みして、このグランプリの舞台に立つ。

「展開に左右されない強みが出てきましたよね。安定してきたように、心身ともに充実している感じがします」とは黒岩師。

 かつてはAR共和国杯は“出世レース”と言われた時期があった。勝ち馬が軒並みGⅠ馬へと飛躍していったからだ。

 AR共和国杯①着→有馬記念①着となると、15年のゴールドアクターが真っ先に思い浮かぶ。条件戦を勝ち上がり、重賞初制覇をした勢いをそのままに、GⅠ馬へと上り詰めた。そう、今年のブレークアップとイメージがダブる。

 この中間はさらに上昇気配。「GⅠに臨むにあたり、レベルの高いトレーニングを積極的にできているのはいいですね。馬がタフになり、やりたいこと以上の調整ができていますから。だんだんと緩さも抜けて、以前は東京で勝てなかった馬が2連勝。本質的には中山の方が向いています」と指揮官は確かな感触を掴んでいる。

 当舞台は③③②着。4月に②着した際の③着がヴェラアズール。のちのジャパンC馬に先着しているのは心強い。

 4歳秋に本格化したブレークアップがアッと驚く大駆けを演出しても不思議はない。

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