【ローズS】アートハウスが乗り越えなければならない〝壁〟(ネットオリジナル)

公開日:2022年9月19日 17:00 更新日:2022年9月19日 17:00

 日曜に中京で行われたGⅡローズSを制したのは1番人気に支持されたアートハウス。②着も2番人気サリエラで順当な決着だった。③着に7番人気のエグランタインが入り、この3頭が本番の優先出走権を得た。

 勝ち時計は二千㍍1分58秒5。同じくこの中京で行われたローズSが1分59秒9、2分ちょうどだから、時計的にはなかなか優秀だ。確かに今年は手薄なメンバーだったとはいえ、楽に前哨戦を通過して本番を迎えられるのはいい。
 忘れな草賞を3馬身差で勝利し、オークスでは2番人気になったほど。結果は⑦着だったとはいえ、今回は忘れな草賞、ローズSと同じ二千㍍である。

 2冠牝馬スターズオンアースはブッツケで本番へ。こちらには使った強みがあるが……。

 気になるのはこの馬が中内田厩舎であることだ。

 昨年は53勝を挙げてリーディングトップ。今年も38勝で3位と押しも押されぬトップステーブルだ。重賞勝ちは今回が今年初めてだが、昨年は5勝。通算では27勝目になる。

 そんな中内田厩舎の特徴は「前哨戦からきっちり勝ちに行く」。このローズSでも19年ダノンファンタジー、20年リアアメリアと過去2勝している。

 しかし、この2頭の本番はどうだったか。ダノンは⑧着、リアアメリアは⑬着だった。ともに本番は稍重だったり、リアアメリアは左回りの方が良かったりと個々の事情はあるが、中内田厩舎のGⅢ、GⅡを各12勝、GⅠは3勝というのが、特徴を大きく表している。

 そのGⅠ3勝は17年ダノンプレミアム=朝日杯フューチュリティS、18年ダノンファンタジー=阪神ジュベナイルフィリーズ、20年グレナディアガーズ=朝日杯フューチュリティSと2歳戦ばかり。3歳以降のGⅠではこれまで延べ44頭が挑み、〈05336〉といまだに勝利がない。

 アートハウスの母パールコードも中内田厩舎の所属で、16年の秋華賞ではヴィブロスの②着だった。娘は果たして母を超えられるだろうか。

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