【セントウルS】カンチェンジュンガ鬼脚の一芸が生きた
公開日:2025年9月8日 14:00 更新日:2025年9月8日 14:00
強力6歳勢に堂々と挑戦状
阪神で行われたセントウルSを制したのはカンチェンジュンガ。今年2月の阪急杯に続いて、2つ目となる重賞タイトルを手にした。
レースラップでいえば前後半3F比較で33秒0―34秒4。ペースは流れて結果的に強めの前傾型で、前、後半の差は1秒4。確かに展開が向いたにしろ、素晴らしい末脚、いや、鬼脚と表現していいだろう。
「前半はどうしても(この馬には)忙しくて」
そう話したのは初騎乗だった川田。後方からの競馬で4角では12番手だった。開幕週を思えば厳しい形だが、そこからが強烈。鋭伸での一気差しを決めたのだからお見事だ。この馬の持ち味である強烈な末脚という一芸が生きたとも言えるレース内容だった。
しかも、これまで時計の速い決着は不向きな印象もあったが、1分7秒4のスピード決着でV。成長も感じさせる結果にもなったか。
これで5歳シーズンはGⅢの阪急杯に続いて、GⅡのセントウルSを制覇。こうなれば、もちろん、次のターゲットはGⅠスプリンターズSとなってくる。
本番では春秋スプリントGⅠ制覇を目指すサトノレーヴをはじめ、このセントウルSで②③着だったママコチャ、トウシンマカオもステップを使って上昇してくるはず。さらにマッドクールやナムラクレアなど、近年のスプリント界を牛耳ってきた6歳世代が強力ライバルとなってくる。
それでも競走馬のピークを迎えつつある今なら――。堂々と先輩たちへ挑戦状をたたきつける勝ちっぷりでもあった。