【有馬記念】史上5頭目、牝馬としては初の偉業に挑む
公開日:2025年12月22日 14:00 更新日:2025年12月22日 14:00
今年の有馬記念で連覇に挑むレガレイラ。所属する木村厩舎でみると、22年①着イクイノックスから続く出走機会3連勝の偉業もかかっている。
木村厩舎の近年の勢いはとにかく凄まじい。
JRAのGⅠはここまで14勝。今年は厩舎初となるダートのフェブラリーS、そして三千二百メートルの天皇賞・春も勝利して、カテゴリーの幅を広げてきた。特に直近の4年では年間GⅠ3勝、4勝、3勝ときて、今年の3勝を加えると計13勝を挙げている。
厩舎の看板馬だったイクイノックスが23年ジャパンCでの勝利を最後に引退。すると、その年にデビューした現4歳世代が、入れ替わるように躍動している。
中核を担っているのが3年連続のGⅠ勝利を記録したレガレイラ(ホープフルS、有馬記念、エリザベス女王杯)、さらに昨年の最優秀3歳牝馬チェルヴィニア(オークス、秋華賞)。そして、今年GⅠ馬の仲間入りを果たしたヘデントール(天皇賞・春)の3頭だ。
このように「同一厩舎の同世代のみでGⅠ馬3頭」というのはなかなかない。しかも3頭で計6勝となるとグレード制導入以降では初のこと。
これまでに同世代で3頭のGⅠ馬を輩出したのは22年に解散した藤沢和厩舎の現11歳世代があっただけ。レイデオロ(2勝)、ソウルスターリング(2勝)、サトノアレス(1勝)の計5勝だった。今の木村厩舎はそれを超える歴史的な最強布陣と言っていい。
過去にはスピードシンボリ、シンボリルドルフ、グラスワンダー、シンボリクリスエスが連覇
さらに、今回のレガレイラには史上初の“牝馬による連覇”という偉業もかかっている。
そもそも牡、牝の性別に関係なく連覇すること自体が難しく、過去にはわずか4頭しか成し遂げていない。
最初の連覇は1969年―1970年のスピードシンボリ。日本馬として初めて凱旋門賞に挑戦して着外に敗れ、帰国初戦で勝利したのが6歳時のこと。その翌年、7歳時には前年に続きアカネテンリュウを②着に下して、史上初の快挙を達成した。
2頭目は84年―85年の皇帝シンボリルドルフ。3歳時に1つ上の3冠馬ミスターシービー、ジャパンCで後塵を拝したカツラギエースを破ると、翌年は2冠馬ミホシンザンを寄せ付けずGⅠ7勝目を飾った。
さらに、98年―99年にはグラスワンダーが3頭目の連覇を達成した。3歳時は骨折から復帰後に連敗を喫してからの復活V。翌年の4歳時は猛追する同期のダービー馬スペシャルウィークに、わずか4センチ差だけ競り勝ってのものだった。
そして、最後は02年―03年のシンボリクリスエス。引退レースとなった03年はオリビエ・ペリエを背に当時のレコードとなる2分30秒5で、②着リンカーンに9馬身差をつける圧勝劇を演じてみせた。
果たして、レガレイラはこれらの名馬たちに続き、史上5頭目、そして牝馬としては史上初となる偉業を成し遂げるか。歴史的な挑戦に大きな注目が集まる。

























