ジャンタルの凄さとソウルの敗因
公開日:2025年11月26日 14:00 更新日:2025年11月26日 14:00
マイルCSは圧倒的1番人気のジャンタルマンタル完勝で終わった。
14年ダノンシャークを0秒2上回る1分31秒3のレースレコード。しかも、朝日杯フューチュリティS、NHKマイルC、安田記念に続くGⅠタイトルで、牡馬が出走できるマイルGⅠを史上初の完全制覇。文句のつけようがない。
レースは最内枠を引いたトウシンマカオが離し逃げ。前半5F通過は57秒7と速いが、2番手エルトンバローズで58秒1で、3番手ジャンタルマンタルは58秒2。マイルGⅠなら、そこまで速いペースではない。
それでも後半は11秒4―11秒0―11秒2で33秒6。前半5F57秒台、上がり33秒台はマイラーズCで2度(14、25年)記録されているが、ともに春の開幕週だ。
先週の京都はCコース替わりとはいえ、例年よりも1週多い8週目の開催になる。それだけ芝の傷みは進みやすい。だから価値が高いのだ。
内から②着にガイアフォースが突っ込み、◎オフトレイルは惜しい④着まで。この後半のラップの速さを見ると、よくここまで差をつめた。
連覇を狙ったソウルラッシュは⑥着。17番枠というのも不利だったが、1分31秒台前半、上がりが33秒6と究極のスピード勝負では苦しかったか。自身の上がりは33秒2。7歳にして自己2番目をマークしているのだから、これが限界だろう。昨年はBコース最終週、今年はCコース替わりというのも影響したか。
月曜の東京スポーツ杯2歳Sは2F目が11秒1で「意外に流れるか」とも思えたが、その後は一気にラップが落ちて、5F通過は61秒0。2歳戦としてはお決まりのスローとなった。
上位3頭のパントルナイーフ、ゾロアストロ、ライヒスアドラーはいずれも32秒台の上がりを記録。勝ち時計の千八1分46秒0はレース史上4番目で、後半5Fは57秒5の速さだ。
57秒4はコントレイルの19年で、21年イクイノックスは57秒6だ。となれば、今年の上位馬も今後、要注意か。
ただし、コントレイル、イクイノックスはともに無敗で東スポ杯を制したところが、今年と違うところ。レベルは高いが、「今年も東スポ杯組が今後の主役だな」という印象までは持っていない。
というのも、東京の芝は以前より確実に時計が出やすくなっているからだ。この秋開催で、芝の重、不良はゼロ。さすがに見た目がいいとは言わないが、それでも時計は決して遅くなってはいない。
そんな中、傑出している時計は月曜12R・3歳上1勝クラス、芝千六の1分32秒0。この秋開催で富士S、秋色Sに続く3番目だ。勝ったレッドキングリーは東スポ杯③着馬で、折り合えばこれくらいは当然。次もマイル戦なら期待は大きい。






























