【天皇賞・秋】今年も府中で騒ぐトニービンの血

公開日:2025年10月30日 14:00 更新日:2025年10月30日 14:00

 その昔、「府中のGⅠはトニービンを買え」と言われていた時代があった。

 トニービンは1983年アイルランド生まれ。88年の凱旋門賞馬だ。

 とにかく、トニービン産駒の東京成績は凄かった。GⅠ13勝のうち、東京で11勝。他には京都、阪神で1勝ずつ。東京での強さが際立っていた。というか、言い換えれば他のコースはあまり得意ではなかった。

 93年はベガ=オークス、ウイニングチケット=ダービーといきなり春2冠を制覇。94年にはノースフライトが安田記念を制している。

 その後もサクラチトセオー、エアグルーヴ、オフサイドトラップ、レディパステル、ジャングルポケット、テレグノシスがGⅠ勝ち。00年に死亡し、今ではその名を耳にする機会は少なくなったが、天皇賞・秋ではトニービンの血を内包している馬が、最近も活躍している。

 21年の勝ち馬エフフォーリアは母の父がハーツクライ。その母の父がトニービンである。

 22、23年のイクイノックスは母シャトーブランシュの母の父がトニービンだ。

 昨年の勝ち馬はドウデュース。ハーツクライ産駒だからトニービンの血を引いているのは前述の通りである。

 では、今年の出走馬で該当するのはどの馬か。

 アーバンシックは父がスワーヴリチャードでハーツクライの代表産駒。

 ホウオウビスケッツは母の父がルーラーシップで、その母はエアグルーヴである。

 マスカレードボールはドゥラメンテ産駒で、その母系はアドマイヤグルーヴ→エアグルーヴ。

 また、ミュージアムマイルは母の父がハーツクライである。

 残念ながら同じく母の父ハーツクライのロードデルレイは回避となってしまったが、それでも4頭が該当する。今年も府中の二千㍍でトニービンの血は騒ぐのか。

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