【サウジアラビアロイヤルC】全休日の外角馬場の動きで知るチュウワカーネギーの好素材ぶり
公開日:2025年10月7日 14:00 更新日:2025年10月7日 14:53
「(ディープ)ボンドでもこの時期はできなかった」(大久保調教師)
今週の栗東トレセンは変則的。月、火曜日の1泊2日で厩舎スタッフのレクリエーション旅行があったため、月曜=調教、火曜=全休日と、2日間開催後でも普段とは逆のスケジュールになった。
全休日のけさも調教は可能だ。週末3重賞に、水曜園田に木曜の東京盃の地方交流に使う馬は申請すれば、馬場入りできるシステム。計9頭が火曜朝に姿を現した。
その中で唯一の2歳馬が土曜東京・GⅢサウジアラビアRCに挑むチュウワカーネギーだ。
午前7時の開門前。通称「外角(そとかく)」と呼ばれるコース外の調場馬場で一頭、体をほぐす姿は映える青鹿毛の馬体と相まって実に美しくみえる。
「一頭でも無駄なことをしないし、どっしりと落ち着きがある。メンタル的にいいですね。バランスよくも走れている。力をつけ、古馬になればできてくるけど、カーネギーは常歩からスッとハッキングに入り、そこからスピードのコントロール、キープができる。この時期の2歳では少ないから、やっぱり体幹がいいんだと思いますよ。(ディープ)ボンドでも、この時期はできなかったからね」
軽快に右回り、反対周りで駆ける同馬が奇麗に動けて見える理由をこう教えてくれた。
「注文をつけるところがないかな」(大久保調教師)
6月阪神で勝った新馬戦を振り返ると、ポンとトップスタートを切り、ハナからそのまま逃げ切った。直線は手前を4度も替えたあたりに当時の未完成ぶりをのぞかせたが、それでも後半3Fは10秒9─10秒9─11秒4のラップで押し切った。早期の段階でポテンシャルは見せている。そこから夏の休養を挟んで4カ月たったのが今の姿だ。
実際に、中間は2週前がCウッドで81秒7、3F37秒2─11秒6を出せば、1週前の金曜は81秒3、36秒7─11秒3と続けて自己ベストだ。持つ好センスに加え、成長著しいということだろう。
「前走より10㌔くらい体が増え、馬体も良くなった。入厩時、北海道からの輸送も問題なかったから東京への移動も大丈夫でしょう。注文をつけるところがないかな」
言葉の端々に期待感がうかがえる。デビュー2連勝での重賞制覇でGⅠへの登竜門をあっさりとクリアしてくるか。