【紫苑S】リンクスティップ秋は結果を

公開日:2025年9月2日 14:00 更新日:2025年9月2日 14:00

開幕週の馬場は歓迎

 秋の大輪を咲かせるために。リンクスティップが重賞勝ちを狙う。

 春はタイトル奪取まであと一歩だった。2歳の2戦目で初勝利を挙げて迎えた3歳上半期の初戦はきさらぎ賞に挑み、2番手から②着と素質馬揃いの牡馬勢を相手に好走し、秘めたポテンシャルを見せた。そのまま、クラシックは桜花賞③着、オークス⑤着とともに掲示板に載ってきた。

 2走前の阪神GⅠは雨の稍重馬場で発馬後に外から寄られたことで行き脚がつかずに最後方から。8頭分の大外を回りながらも0秒4まで差を詰め、距離延長を歓迎した樫GⅠも14番手。勝負どころで押し上げて、直線はオッというシーンをつくってみせた。

「きさらぎ賞が稍重。道悪はこなせると思っていたけどね。オークスは前夜の雨で緩い馬場だった。桜花賞、オークスともうひとつ進みが良くなかったから、きれいな馬場の方がいいのかも」

 西村師は春GⅠをこう振り返る。オークス後には左前脚の剥離骨折も判明したから伸び切れなかった要因としていいか。

 幸い、手術なしの保存療法で済む経度だから、秋初戦に向けて順調なステップを踏めた。

 8月12日の帰厩から、10日後の21日は新コンビ・北村友が手綱を取ってのCウッド追い。6F83秒1、3F37秒0―11秒2でオープン古馬に先着し、1週前はさらに時計を詰めて81秒0、37秒2―11秒0と軽快に動けた。

「ジョッキーも2週前より軽さが出たと。いい感触を掴んでくれた。背も大きくなり、成長は感じるね。順調に仕上がっていますよ」

 春を思えば、夏に養生した中山開幕週の馬場は絶好だろう。初タイトルとともに秋GⅠへ挑む算段だ。

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