木曜朝、前夜のさきたま杯を制したシャマルの馬房前に主戦・川須の姿があった。「あの日は朝から一日中、集中できていたんです」と顔をほころばせた。聞けば、朝から6頭もの調教をつけ、愛犬の散歩もこなしての浦和入りとか。ハードワークをこなしてもコンセントレーションを保てたのは愛馬への強い信頼があればこそだろう。
その父スマートファルコンは7歳3月のドバイワールドCが最終戦だったが、シャマルは同じ年齢となって鬼門の浦和で5馬身差のレコード。どこまで強さが増すかの楽しみが出てきた。
【小倉11R・博多S】 夏の小倉は力がいる差しの決まるダートと読む。小倉のブレンド率は、青森県産70%、オーストラリア産25%、宮崎県産5%で、阪神ダートより青森産が15%多く、豪州産が15%少ない。粗めの粒が多くなるからだ。
◎はパワー向きの馬場が合うダブルジョークを狙いたい。前走の上賀茂Sでも本命としたが、当時は不良馬場。レースの上がりが4F48秒2―36秒0の決着では、差し届くレンジではなかった。
コンビを組む長岡に聞くと、「出して行くと良くない馬なので、あの馬場でしたが自分の競馬に徹しました。はまればやれていい馬ですよ」と返ってきた。構える競馬で37秒台の末脚で伸びたのが3、2走前だから、小回り特有の流れる展開ならチャンスありだ。
【小倉8R・3歳上1勝クラス】 この千七ダートも差すアンジュグルーヴに◎。先行激化も見えるから3キロ減量が生きる。
1974年、愛知県で生を受ける。名前の通りのザ・長男。
大阪での学生時代、暇な週末は競馬場に通い、アルバイトをきっかけに日刊ゲンダイへ。栗東トレセンデビューは忘れもしない99年3月24日。毎日杯の週で、初めて取材した馬は連勝中だったテイエムオペラオー。以降、同馬に魅せられ、1勝の難しさ、負けに不思議の負けなしと、学ばせてもらったことは実に多い。
グリーンチャンネルでパドック解説をさせていただいているが、パドック党であり、大の馬体好き。返し馬をワンセットで見たい派。現場、TV観戦でもパドックが見られなかったレースの馬券は買わないと決めている。
余談だが、HTB「水曜どうでしょう」の大ファン。こんこんと湧き出る清水のように名言を連発する大泉洋氏を尊敬してやまない。もちろん、“藩士”ゆえにDVD全30巻を所持。