【しらさぎS】血の勢いもあったキープカルム差し切り

公開日:2025年6月23日 14:00 更新日:2025年6月23日 14:00

2冠牝馬チェルヴィニアも復権見えた②着

 サマーマイルシリーズ開幕戦として行われた新設重賞のGⅢしらさぎSを制したのはキープカルム。うれしい初タイトル奪取となった。

 勝ちっぷりは文句なしだったのではないか。

 絶好のスタートを決めて道中は押さえてイン待機。馬混みを気にしないストロングポイントを生かしつつ、うまく脚をためにためた。

 そして直線は「手応えも良かったし、進路を見つけるだけ」と鞍上の坂井。スペースができるとグイグイ伸びてのフィニッシュだから、鮮やかと言っていいだろう。

「最近は精神面でどっしりと。カイバもよく食べて、体も心もいい感じ」

 レース後にそう話したのは柴田助手。ここに来ての成長カーブを描いていたのは確かだし、さらには血統の後押しもあったかも。

 ひとつ下の妹はカムニャック。先月のオークスで牝馬クラシック制覇の大仕事をやってのけたばかり。さらには父ロードカナロア、母父サクラバクシンオーと言えば、同じ血統背景なのがサトノレーヴ。先週のロイヤルアスコット開催の最終日21日にクイーンエリザベスⅡ世ジュビリーSでは見せ場たっぷりに“世界”を相手の②着でもあった。

 ともあれ、血の勢いもあったにしろ「まだまだ上のステージで頑張れる馬」と坂井が話したようにタイトル奪取で箔が付いたイキのいい4歳馬。今後の大舞台が楽しみになったのは間違いない。

 一方、1番人気に推されていたチェルヴィニアは②着。今年のオークス馬の兄に、昨年のオークス馬が負けた形にはなったが、道中は流れに乗れて手応えも十分。最後の伸び脚もこの馬らしいものだった。

 そう、久々にマイルを使って刺激を与えるという意味では上々の内容。“復権”へ向けて光がはっきりと見えたのではないか。

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