【桜花賞】エンブロイダリー文句なしの強さで戴冠

公開日:2025年4月14日 14:00 更新日:2025年4月14日 14:00

父アドマイヤマーズ、森一師ともに前途洋々のGⅠ初制覇

 見事なはじけっぷりで新女王が誕生した。

 雨の降る阪神で行われたGⅠ桜花賞は、中団8番手から運んだ3番人気エンブロイダリーが力強い末脚で突き抜けた。

 スタートで軽くつまずいた分、前走より後ろの3列目のインから。それでも、道中は馬群の中で折り合いもつき、力を温存する形で直線に。残り1F地点では②着馬アルマヴェローチェに先に出られたが、併せ馬となったところから勝負根性を見せてグイグイと伸び、2歳女王を首差抑えてのゴールだった。

 勝ち時計1分33秒1は稍重としては上々。レースのラスト2Fも11秒4―11秒4の瞬発力勝負で制しており、文句なしの内容と言えるだろう。

 エンブロイダリーは昨年の新種牡馬アドマイヤマーズ産駒(その父はダイワメジャー)。現役時に千六GⅠ3勝のスペシャリストが、初年度産駒からいきなり桜花賞馬を誕生させただけに前途洋々といえよう。

 また管理する森一調教師は開業2年目でうれしいGⅠ初制覇。昨年は3月からで15勝、今年もここまで5勝を挙げている美浦の新進気鋭だ。しかも、JRA重賞が今回で5戦目になるが、その成績は4頭で①①⑫②①着と驚くような好成績を残している。次世代を担う厩舎だけに覚えておきたい。

 さて、気になるのは新女王の次戦だ。

 距離が4F延びるが、牝馬同士の戦いであるオークスか。それとも、血統や距離適性を考えるなら牡馬相手でもNHKマイルCか。

「オークス、秋華賞でも狙っていける馬。それだけのポテンシャルを持っているし、能力を出せれば自信はあります」とは3週連続重賞Vを決めたモレイラ。

 GⅠ2勝目を狙って、どの路線を歩むのか。桜花賞での走り、強さが際立っただけに、今後の動向に注目だ。

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