【東海S】圧勝で1年ぶりの重賞V 復活ヤマニンウルス次走の信頼性は

公開日:2025年7月28日 14:00 更新日:2025年7月28日 14:00

 中京で行われたダート重賞の東海Sを制したのはヤマニンウルス。昨夏のプロキオンS以来となる重賞2勝目となった。

 まさに強いヤマニンウルスが戻ってきた。

 デビューから無傷の5連勝で、プロキオンSを勝利。ダート界の絶対王者になり得る存在として注目されたが、その重賞制覇のあとは苦しんだ。4戦して、勝ち星どころか、リステッドで③着が1回だけ。あとは掲示板すら確保できない結果に終わっていた。

 そんなスランプに終止符を打ったのが今回。その勝ちっぷりも半端じゃなく、2番手マークから最後は楽々の3馬身半差の突き抜けで、圧勝といっていい形だ。

 この復活につながる要素が、今回は揃っていたか。

 レース前に「やめる面を出していたので」と話していたのは斉藤崇師。そこで集中力持続へと初めてブリンカーを装着してきた。舞台も気持ちが切れにくいワンターンの千四百メートル戦だ。

 さらに“血”もこの時季にぴったりだったか。夏の小倉で行われた北九州記念は弟のヤマニンアルリフラが勝って、姉のヤマニンアンフィルも惜しい④着で、当時、紙面でも詳報したように、この母系はとにかく暑い時季に強いバリバリの“夏血統”でもあった。

 そうなると注目は次になる。

 体質の弱さもあったタイプだけに今後はまだ白紙だが、ダート路線はJBCクラシックや、チャンピオンズCなど、秋にはビッグレースが待っている。それらをターゲットにするのであれば季節も変わり、舞台もワンターンだけにこだわってはいられない。さらに名古屋大賞典がそうだったように、合わないイメージがある地方の砂での戦いになるかも。千二などさらに短距離にシフトするにしても地方が中心だ。

 それでも今回と同じような強いウルスを見ることができたなら――その時こそが、本当の復活と言えるかもしれない。

最新記事一覧

  • アクセスランキング
  • 週間