【関屋記念】今週もキング姐さん カナテープ重賞初V
公開日:2025年7月28日 14:00 更新日:2025年7月28日 14:00
2つの条件変更でモノを言った速さの絶対値
今年から大きな条件変更があった関屋記念。昨年までの別定から43年ぶりにハンデ戦となり、施行日程も夏開催3週目から開幕週に移動。リニューアル初年度の覇者はカナテープだった。
鞍上のキングは先週の函館2歳Sに続いて重賞連勝。また、堀厩舎はJRA全10場の重賞制覇となった。
条件変更がどう結果に影響するか――、正解への最重要ファクターは、定石通りで開幕週の絶好馬場で最も重要な“スピード能力”だった。
レースはシンフォーエバーが前半5F56秒9で飛ばしたこともあり、千六1分31秒0のレコードに。12年ドナウブルーが持っていた記録を13年ぶりに0秒5更新した。
この決着の中、後方大外から豪快に差し切ったのがカナテープ。マイルでの勝ち鞍こそなかったが、持ち時計はメンバー中ナンバーワンの1分31秒6(葉山特別②着)。高速戦にしっかり対応できるだけの経験は持っていた。
前走のGⅢ府中牝馬Sは4カ月半ぶりで重賞初挑戦でも②着に好走。本格化ムードを漂わせて臨んだたたき2戦目で、6歳にしてうれしい重賞初制覇となった。
このスピードの絶対値については、②着同着だったオフトレイル、ボンドガールについても同じことが言える。
オフトレイルは昨秋にスワンS、阪神Cで②③着。GⅡの千四をこなす能力があった馬だ。
またボンドガールもマイルのGⅡ、GⅢで②着が3回あるうえに、二千メートルの紫苑Sでもレコード決着の0秒2差③着。GⅠ秋華賞②着も1分57秒1の高速決着での好走だった。
ちなみに、この2頭はいずれも馬場のいいインを突いてのもの。勝ち馬は大外から伸びたものの、基本イン有利は開幕週のセオリーのひとつだ。これからの関屋記念で求められるスキルが垣間見えるレースとなった。