先週からの競走時間帯の拡大で起きていたさまざまな売り上げの逆転現象
公開日:2025年7月31日 14:00 更新日:2025年7月31日 14:00
先週から始まった暑熱対策による「競走時間帯の拡大」。午前中は中京、新潟、札幌の順でスタートし、中京1Rは9時35分に発走と通常よりも早い。札幌5Rは12時20分で、その後は中京、新潟は中休みに。札幌が6Rから10Rまで終わってから、中京、新潟の6R(特別戦)が行われ、新潟12Rの発走は18時25分。およそ9時間の長丁場だ。
こうなると、ファンの馬券購入の対応もさまざまになりそう。札幌オンリーの時間帯も全レース参加の猛者(?)もいれば、中には「少し昼寝するか」なんてファンもいたかもしれない。
8月17日の札幌記念デーまで続く、この特殊なスタイル。先週の結果を見ると、売り上げの面でもさまざまな逆転現象が起きていた。
先週土曜は3場すべてのメインレースは3勝クラス。新潟日報賞は10頭立てで売り上げはおよそ15億9000万円。中京の関ケ原Sも同じ10頭立てで12億5000万円だった。
札幌のTVh賞は12頭立てで、15億1000万円。つまり、札幌が本場である中京を上回った。
これは一日を通してもそう。土曜中京の売り上げは70億円ほどで、札幌は78億円、新潟は92億円。札幌が中京より10%以上も多かった。
この日の中京は6、7、8頭立てが1鞍ずつと頭数が多くなかったのはあるが、札幌だってそう多かったわけではない。札幌8Rは5頭立てにもかかわらず、売り上げは5億6000万円超え。また、9Rは6億8000万円弱と、他場が開催されていない時間帯とあって、購入意欲がそそられたか。
日曜はどうだったかというと、また違う現象が起きている。
通常、メインレースの次に売り上げが多いのは最終R。だが、中京ではGⅢ東海Sの次に売り上げたのは10Rの3歳上1勝クラスで10億3000万円ほど。最終Rは9億1000万円だった。
一方、札幌ではメインの札幌日経賞の次に売り上げたのは7Rの3歳上1勝クラス。この日の札幌は全体的に頭数が少なく、7R以降で11頭立て以上だったのはこのレースのみ。しかも、他場は中休みの時間。そういうことも売り上げを増やした要因だったかも。
この日は総出走頭数が122頭、つまり札幌は10頭平均だった。一日の売り上げは73億円で、土曜を下回った。ともに重賞のない日だけに、こういうケースは珍しい。
ファンの投票行動もさまざまということ。競走時間の拡大の裏で、実はいろんな逆転現象が起きていたのだ。