阪神大賞典までのタネ銭3万9060円
鬼の部長がたばこ部屋から出て自分のデスクに戻るのかと思いきや、こちらに向かってきた。春のGⅠシリーズ開幕を前に連敗状態への雷かと構えていたら、
「おい、スーパーカートリオって知ってるか?」
意外な問いかけに拍子抜けした。
もちろん知っている。1980年代半ば、横浜大洋ホエールズの1番高木豊、2番加藤博一、3番屋鋪要の3人で、当時の球界を代表する俊足3人だ。あのころの横浜スタジアムは12球団で最も広く、「足で勝つ」をチームカラーに掲げていた。85年にこの3人が記録した盗塁数は148。とにかくよく走ったことを覚えている。
で、その3人がどうしたというのか。
「それはナイショ。機が熟したら、教えてやる」
はーーー。いつ熟すんだ。そんなチラ見せ、いらんですよ。うーん、3人のだれかが、このページで予想をしてくれるのだろうか……。鈍足記者には、まったく分からない。
今週は、春のスプリント王決定戦・高松宮記念だ。前年の覇者マッドクールや2年前のスプリンターズS馬ママコチャなどタイトルホルダーも顔をそろえたが、かつてのロードカナロアのような絶対王者はいない。一長一短だけに、新政権誕生に懸ける。本命はサトノレーヴだ。
キーンランドCの横綱相撲で1番人気に推された昨年のスプリンターズSは、スタートで出遅れたロスが響いて⑦着に沈む。手綱を取ったレーンも、前半のロスを敗因に挙げたが、敗因はほかにもあったとみている。
個人的には、重めの馬体だ。昨年6月の函館SSに532キロだった馬体重は、キーンランドCで16キロ増。そしてスプリンターズSはさらに4キロ増えた。3カ月半ほどの間に20キロ増で、本番はわずかな馬体増とはいえ、パドックではやや太めに見えたことを覚えている。その影響か、パドックの気配もいつもより欠けていたことが当時のメモにある。
前走の香港Sは、体を15キロ絞ってレースに向かうと、中団から脚を伸ばして0秒1差の③着だ。敗戦が尾を引くことなく、あわよくばのシーンをつくり出している。
この中間は、再三にわたってウッドで入念な併せ馬を消化。1週前は、チャックネイト、ルクソールカフェを追走すると、馬なりで3F35秒7―1F11秒3。ド迫力のフットワークを見せている。この追い切りでほぼ仕上がり、今週はモレイラ騎乗で1F10秒7。騎手に感触を確認させる程度でも、さらに時計を詰め、チャックネイトに半馬身先着だ。
デキのよさに加えて、雷神の連続騎乗。下馬評は、ルメール人気でナムラクレアが上とくれば配当妙味もある。頭から狙い撃つ。
馬券は馬単①着流しで、◎→○▲注に各2000円、△4点に各1000円だ。
モレイラ、頼んだぞ!
【馬単】①着流し
軸)⑩
相手)⑥⑬⑭
各2000円
①③⑫⑮
各1000円
◎サトノレーヴ
○ルガル
▲エイシンフェンサー
注ナムラクレア
△ママコチャ
△マッドクール
△トウシンマカオ
△ビッグシーザー