来月初めの引退に花を 河内厩舎がWガーベラ、リヒトでダブル重賞制覇へ

公開日:2025年2月6日 14:00 更新日:2025年2月6日 14:00

【東京新聞杯】ウォーターリヒト末脚生きる

 騎手、調教師として半世紀以上、実績を残してきた河内師が3月4日付で定年→引退となる。残り1カ月を切る中、今週の東西メイン重賞には母も祖母も厩舎で手掛けたゆかりの深い兄妹を送り込む。ダブル制覇となるか。

 兄のウォーターリヒトは本格化ムード。

 3歳の今の時期にはシンザン記念③着、きさらぎ賞②着と17、10番人気で人気薄でも重賞で上位争いを演じていた。その後はスプリングS⑨着、皐月賞⑯着、NHKマイルC⑧着と精彩を欠いてしまったが、ひと夏を越してガラリと変わった。

 キングカメハメハMを制してオープン入りすると、昇級初戦のキャピタルSも快勝。上がり3Fの32秒8、33秒5はともにメンバー最速。今回と同じ東京マイルで末脚をいかんなく発揮だ。

 今年初戦の中京で行われた京都金杯。ここもやはり後方待機策を取った。道中はじっくりと脚をためて、直線では大外へ。内をうまくさばいてきたサクラトゥジュールには首差及ばなかったものの、②着はきっちりと確保した。上がりの34秒3は最速だった。

 この3走の馬体重は462キロ→466キロ→470キロで、前走は過去最高だった。寒い時期とはいえ、使いつつ増えて、なおかつ結果を残しているのは充実してきたからに違いない。

 レース後も順調そのもの。先週の坂路で4F52秒2―11秒9で先着すると、今週も4F54秒9―11秒7と抜群の切れ味を見せた。

「在厩調整で変わりなくきてるよ。いい状態だと思う。東京のマイルは連勝した相性のいい舞台だし、頑張ってほしい」(河内師)

 タイトルを手にするにはうってつけのコース。長い直線で能力全開といきたい。

【きさらぎ賞】ウォーターガーベラさらに前進

 妹のウォーターガーベラは前走のシンザン記念で兄と同じく③着に好走した。

 昨年の後半戦は未勝利勝ちから臨んだ初重賞のファンタジーSで⑬着に敗れ、自己条件に戻ったつわぶき賞でも⑦着と結果を出せなかった。年明け初戦の重賞が単勝75・5倍のブービー14番人気とノーマークだったのは仕方ない。それがレースでは大違いだから驚く。

 8枠15番スタートから道中は内に潜り込んで、後方2~3番手を追走。直線は馬場の中、内と進路を切り替えながらしっかりと伸びた。最後は④着馬とのたたき合いを鼻差で上回り、③着と圏内入りである。

「大外枠だったけど、ジョッキーがロスを最小限にして、うまく乗ってくれたね。ファンタジーSは芝の塊が飛んできたし、つわぶき賞は前が詰まってしまった。前走くらい走れてもいい馬だよ」(河内師)

 中間も元気いっぱい。先週の坂路で4F54秒3―12秒6と併せ馬を消化。今週は団野が手綱を取り、4F52秒7―12秒2とびっしりと攻め込むことができた。

 団野はテン乗りだった前走で持ち味をうまく引き出している。今回、さらに信頼を深めて乗れるのはいい。

 兄は右記の通り、シンザン記念③着の後、このレースで②着と一歩前進した。妹は先頭ゴールがあっても。

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