【京成杯】伏兵ニシノエージェント差し切り

公開日:2025年1月20日 14:00 更新日:2025年1月20日 14:00

出世レースを制して本番でも侮れない存在に

 中山メインの京成杯は大波乱の決着だった。勝ったのは11番人気の伏兵ニシノエージェント。ゴール前で7番人気②着のドラゴンブーストを首差捕まえて、重賞初制覇を決めた。

 道中はタイセイリコルド、ガルダイアが併走で先行争いする形になり、前半3~5F35秒0―46秒5―58秒3のハイペースになった。これを1番人気のキングノジョーが3番手から早めに動き、4コーナーで先頭に立つ展開だったから先行勢はなおさら苦しい。

 勝ったニシノは「スタートしてから前が横並びで速くなりそうだと思っていて、後ろで冷静に見られた」と津村。道中は後方待機から勝負どころで徐々に押し上げて、直線入り口で馬混みから外へスッと誘導した。タメが利いていた分、ラストの坂でもしっかり伸び、前2頭をきっちり差し切った。勝ちタイムは1分59秒9の速さ。ハイペースで前が引っ張ったとはいえ、この時期に二千メートルで2分を切って走破したのだから、脚力、心肺機能は確かなものがある。

 父は皐月賞馬イスラボニータ。そして、1冠目と同じ舞台をタフな流れの中で制したことで、今後が大いに楽しみになったのは間違いない。

 この京成杯は一昨年の勝ち馬ソールオリエンスが次走で皐月賞制覇。そして、昨年Vのダノンデサイルは続く皐月賞で競走除外のあと、見事にダービー馬に。②着アーバンシックも3冠皆勤で菊花賞を制した。

 近年はレース間隔をしっかりあけてクラシックに臨むこともトレンドになっている。ニシノも今回の勝利によって賞金面を気にせず、じっくり準備に時間をかけることができるのは大きい。

 人気薄での勝利だったとはいえ、フロック視は禁物。本番でも面白い存在になるかもしれない。

最新記事一覧

  • アクセスランキング
  • 週間