2025年は大変革の年に JRAの競馬はこんなにも変わる①

公開日:2024年12月31日 08:00 更新日:2025年1月1日 12:45

 2024年は地方競馬が大きく変わった。3歳のダート3冠路線が整備され、それに伴って2歳、3歳限定の重賞を数多く新設。JRAの馬も交えて充実した戦いが繰り広げられた。では、25年はどうか。大きく変わるのはJRAだ。24年9月に発表されたが、「まだよく分からない」「覚えていない」という競馬ファンは多いのではないか。

 そこで今回、25年のJRAはどう変わっていくのかをまとめてみた。

開催日程が長くなったり短くなったり

 25年で変わるものの筆頭に夏季競馬の短縮がある。

 ダービーの翌週から夏季番組になるのはこれまでと同じだが、4週間組まれていた3回東京、3回阪神開催が3週間に短縮される。

 一方で、夏季競馬の1週短縮に伴い、秋番組の開始は早くなる。4回中山、4回阪神開催の開始は1週繰り上がりとなり、その次の4回東京と3回京都開催は4週間から5週間(3日間開催を含み、11日間開催)に拡大される。

 また、近年は暑熱対策として関西エリアで競馬の休止期間があったが、25年からはなくなり、西の夏競馬は小倉が4週間開催、中京が6週間の開催に。関東エリアの福島、新潟と同時に始まり、同時に終わることになる。

 24年から始まった「競走時間の拡大」は新潟だけでなく、同期間の中京でも。実施期間は2週から4週へと長くなる。

 24年は札幌12Rが終わると、その後の新潟競馬はおよそ30分ごとに行われていたが、25年からはここに中京が加わり、メイン終了後もファンは忙しくなる(?)。

 さらに25年に増えるものとして、月曜競馬がある。

 東西金杯の翌日(1月6日)以外は祝日、休日を利用したもの。成人の日の1月13日は中山、中京、敬老の日の9月15日は中山、阪神、スポーツの日の10月13日は東京、京都の2場開催で、勤労感謝の日の振替休日の11月24日の週は変則的に3場開催。22日(土)が京都、福島開催、23日(日)が東京、京都開催で、24日は東京、福島開催となる。

 減るものがあれば、増えるものもあるのだ。

新設重賞、消えた重賞、さらに形を変えたものから入れ替わりまで

 重賞もいろいろと変わっている。

 まずは“春のグランプリ”宝塚記念。これまでは6月終わりに行われていたが、2週前倒しに。これにより安田記念の翌週となり、GⅠの切れ目がなくなる。

 ダービーから中3週に設定して3歳馬の参戦をうながしたが、期待した結果にならず、ここ10年で参戦したのは1頭だけ(23年ドゥラエレーデ=⑩着)。なら、梅雨時でもあり、少しでも早い時季の開催に、ということだろう。

 宝塚記念はどうしても馬場悪化の懸念がつきまとう。これで有力馬が少しでも多く集まればいいが……。

 さらに宝塚記念の翌週に阪神では新設重賞がある。しらさぎSだ(格付けは申請中)。

 これは従来の“サマーマイルシリーズ”第1戦の米子S(リステッド)を格上げして重賞にしたもの。ちなみに、WINSのある米子の名は3月16日、オープン特別の芝千二「米子城S」として組まれている。

 さらに古馬牝馬路線も大きく変わる。

 1月25日、小倉で行われる小倉牝馬Sはハンデ戦のGⅢ、芝二千メートル。この時季にあった愛知杯が名称を変えた形だ。

 その愛知杯は牝馬重賞として3月23日の中京芝千四に。

 秋に組まれていたアイルランドトロフィー府中牝馬Sは「アイルランドトロフィー」と「府中牝馬S」に分割(?)される形で生まれ変わる。

 アイルランドトロフィーは従来のエリザベス女王杯前哨戦で、府中牝馬SはマーメイドSを引き継ぐ形でハンデ戦のGⅢとして東京で施行。芝千八に短縮され、前記したしらさぎSと同日だ。

 これらの変更に伴い、京都牝馬S、マーメイドSはなくなる。また、関西エリアの夏競馬の終わりは中京開催のため、小倉2歳Sもなくなり、25年からは中京2歳Sとなる。

 また、レース名が大きく変わるのがアーリントンCだ。米国のアーリントン競馬場が閉鎖となったため、新たにチャーチルダウンズCとなる。

 さらに重賞の入れ替わりも。フェブラリーSの前哨戦だった東海Sは7月に移動し、千四のGⅢに。

 その時季にあったプロキオンSは1月中京の千八になり、GⅡに昇格する。

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