チェルヴィニア
放牧から帰厩時点で馬体の雰囲気が前走時を凌駕していた。1週前は先行する形からウッドで8F111秒0、ラスト1F11秒7を馬なり。日曜にも坂路4F52秒9―12秒5と、秋華賞前よりも負荷をかけている。最終追いは木村厩舎流のウッドでタイトな3頭併せ。道中2番手で折り合いがつき、6F83秒8―38秒2。そのまま直線も真ん中に入り、鞍上がアクションを起こすことはなく、馬なりのまま1F11秒7で併入だ。休み明けの秋華賞をひとたたきして馬体や状態面はグンと良化。並み居る古馬たちと渡り合う準備は整った。
ドウデュース
この馬には驚愕しかない。1週前のCウッドでは武豊を背にして1F10秒9。パワフルさ、スピード感とどれをとっても文句なしの動きを見せれば、さらに日曜にも坂路で1F11秒7だから恐れ入る。今週のポリトラックは息を整える程度でもリズミカルで気負いもなく、内面も申し分ない。天皇賞の反動、疲れは一切ないと断言できる素晴らしいデキ。秋2つ目のタイトル取りへ盤石だ。
ドゥレッツァ
英国遠征(インターナショナルS⑤着)の後はノーザンファーム天栄に放牧へ。帰厩して10月31日にウッドで5F69秒9と初時計をマークした。その後も順調に本数を重ね、1週前には6F82秒3―36秒6、1F11秒4を目いっぱい。このひと追いで重苦しい印象が変わり、最終追い切りは単走ながら軽快かつ力強さも十分。きっちり仕上がったとみたい。
オーギュストロダン
水曜に芝コース単走で7F98秒3―40秒2、1F13秒2を馬なり。余力残しの内容で、きれいなフットワークと軽い走りが目を引いた。驚かされたのが翌日の木曜にもダートで7F95秒2―40秒4、1F12秒9をマークしてきたこと。2日連続で時計を出してもケロッとした様子で、ワールドクラスのフィジカルの強さを示している。
ゴリアット
スミヨン騎乗で水曜に芝コースで併せ馬。7F90秒6―37秒3、1F12秒2で半馬身先着した。鶏跛と呼ばれる独特な歩様もキャンターに行けば問題なし。小気味のいいピッチで力強く、いかにも長くいい脚を使えそうな印象だった。「輸送もうまくいったし、状態には大変満足している」とグラファール師。仕上がりに不安はない。
結論
◎チェルヴィニアは秋華賞時より一段階コンディションを上げてきた。馬体が明らかにボリュームアップ。動きの力強さもさらに増した印象だ。春より調教の強度を上げても耐えられる精神面も伴い、古馬を一蹴する。
△① ゴリアット
② ブローザホーン
○③ ドウデュース
△④ ジャスティンパレス
⑤ シュトルーヴェ
⑥ ダノンベルーガ
△⑦ シンエンペラー
注⑧ オーギュストロダン
◎⑨ チェルヴィニア
▲⑩ ドゥレッツァ
⑪ カラテ
△⑫ ソールオリエンス
⑬ ファンタスティックムーン
△⑭ スターズオンアース