【中京記念】アルナシーム得意条件で初タイトル奪取
公開日:2024年7月22日 14:00 更新日:2024年7月22日 14:00
横山典とコンビ継続で好走レンジが広がるか
今年は小倉千八百メートル芝で行われた「サマーマイルシリーズ」の第2戦、中京記念を制したのは横山典騎乗のアルナシーム。これがうれしい重賞初制覇となった。
千八百メートルがやはりこの馬にはぴったりということか。
道中はスムーズに流れに乗れていたうえに、さすがはベテラン横山典。ライバルの一頭であるエルトンバローズを前に見ながら、ちょうどいいポジション取りで脚をためていた。
勝負どころからもそのエルトンをリードホースにするかのように上がっていって、外に出しての抜け出し。最後は②着エピファニーが内から迫ってきたが、首差でも危なげはなかった。
これで5歳夏にして重賞ウイナーの仲間入り。ひとつタイトルを取ったことでさらに勢いづいてもいいだろう。
あとは課題を挙げるとするならば好走レンジの幅か。
これで千八百メートル芝は5勝目で、現役としては最多勝タイになった。逆に言うならこの距離以外ではモロさも同居し、なおかつ、勝ち鞍はすべて右回り。左回りでは前走のエプソムCが⑤着だったように、いまだに連対例すらない。好走の条件が「右回りの千八百メートル」に限られているのだ。
今後は「中距離路線を歩ませたい」とは管理する橋口師。距離、左回りをこなせるようになれば選択肢も広がってくる。
思えば横山典とのコンビは2走前の今年5月都大路Sが初めてで、以降は中間の攻め馬もつけながら、3戦目で重賞奪取となった。
今後もコンビ継続でベテランがしっかりと教え込み、ひと皮むければ好走レンジも広がるか。それなら、父は晩成型のモーリスだけに、秋の王道路線でも楽しみが増してくる可能性も十分ある。