小牧太「魂の騎乗」でJRAラストランV
公開日:2024年7月22日 14:00 更新日:2024年7月22日 14:00
今週からルメール、川田が復帰
56歳の横山典がアルナシームで中京記念を制した直後、今年の小倉を締めくくる12R・3歳上1勝クラスのダート千七。12番人気モズアカボスが勝って、鞍上の小牧太は22年10月2日以来となる勝利を挙げた。
この週末は小倉で騎乗し、土曜は2鞍で⑧⑬着。日曜は3鞍で⑥⑪着で最終レースを迎えたが、小倉リーディングを取った松山のジャスパーロブストをきっちりとらえ、ゴール直前から大きな拍手が起きた。
「60歳まで乗りたい」
近年は騎乗馬に恵まれず、一念発起してNARの令和6年度騎手免許試験を受験した小牧太。19日に合格の発表があり、20年ぶりに地方競馬に復帰することになった。そんな状況で勝ったのだから、あまりにもドラマチックである。
札幌メインのしらかばSを制したのが55歳の武豊で、中京記念が前記の56歳横山典だ。レース後、横山典が冗談めかして、「きょうはオジサンの日だから次はフトシだな」と言ったのが現実となったから、陳腐な小説よりも面白いストーリー。「最後は魂の騎乗やね」と語って汗をぬぐった。
古巣の園田で所属するのは中塚猛厩舎の予定。デビュー時からの師匠だった曽和直榮元調教師と親しい間柄だ。
なお、地方競馬の免許が交付されるのは8月1日。7月いっぱいはJRAのジョッキーだが、今週末の新潟、札幌での騎乗予定はなし。また、8月1日に園田の開催はあるものの、「お盆ぐらいからの騎乗になると思います」。8月14日から16日までの3日間開催が復帰の場となりそうだ。
小牧太はJRA最年長の柴田善より1学年下、今年のダービージョッキーである横山典とは同学年。園田で再び輝きを取り戻して、パートナーとともにJRAの交流戦に戻ってくることもあるかもしれない。
JRAを去るジョッキーがいるかと思えば、今週から戦列に復帰するジョッキーも。
ルメールは宝塚記念の6月23日を最後に、1カ月ほどの“夏休み”。今週の新潟開催から騎乗を再開する。
同時に戻ってくるのがルメールとリーディングを争う川田。「体のメンテナンスのため」に先々週、先週と休み、今週から復帰する。
(小牧太騎手) 魂の騎乗やね(笑)。最近は内容がもうひとつだったけど、血統馬で乗り味も良かったから。砂をかぶらない位置なら、これぐらいは走る馬ですよ。直線も余裕があったぐらい。“やっぱり走る馬だな”と思ったよ。最後に勝てたのは良かったね。矢作先生にも“ありがとうございます”と言いたいです。