【阪神牝馬S】マスクトディーヴァ、鞍上モレイラでヴィクトリアMへつなげるか

公開日:2024年4月3日 14:00 更新日:2024年4月3日 14:00

東京新聞杯の大出遅れは「鞍上が出そうとした緊張感が伝わってしまった」(辻野調教師)

 鞍上モレイラでどんな走りを見せるのか。マスクトディーヴァだ。

 昨秋の2戦で、強い4歳牝馬の一頭として認知された。ローズSに秋華賞だ。秋トライアルでは千八1分43秒0のスーパーレコードで差し切り、続く、GⅠでは3冠牝馬リバティアイランドに続いた。上がり3Fは〝お嬢さん〟をしのぐ33秒5で、1馬身差まで急追した。

 4歳での飛躍が期待される走りだったが、明け4歳初戦はいきなりつまづいた。単勝1・9倍の断トツ人気を背負って。前走、東京新聞杯の⑥着だが、この敗因はゲートでの大出遅れ。3馬身のビハインドで、そこから馬群の外を回って押し上げる形となったから、最後まで脚が続かなかった。

「申し訳ない競馬になってしまいました。秋も(ゲート内で)そわそわする面はありましたが、前走はマイル戦。鞍上(岩田望騎手)も出そうとした分、その緊張感が伝わってしまった感じでオーバーリアクションとなってしまった」

 管理する辻野師は、こう回顧する

モレイラは前走⑥着以下の牝馬は単勝200%、複勝100%超えの回収率

 メンタル面をリセットする意味を含め、放牧を挟んで再度、春の目標とするヴィクトリアマイルに向けて、レースを選び直すことに。それが今回だ。

 1週前、Cウッドで3頭併せ。2~1秒後方から楽に併入し、6F85秒8、直線の2Fは12秒2─12秒1のフィニッシュだった。けさは坂路で4F55秒0―12秒4の調整。

「バランスを整える程度でしたが、後ろがしっかりとしたことで楽に起きて走れるように。460㌔と馬体重も増えた。次もあるので肉体面、精神面と余裕をもたせていますが、馬は大人びてきました」

 指揮官が「いい意味で変わりない」と話した前走時よりも雰囲気はよく聞こえる。

 このタイミングで鞍上がモレイラとなる。同騎手は、初来日以降、前走で掲示板外、⑥着以下の牝馬に騎乗したケースでは<10・6・6・13>で、単勝回収率が209%、複勝回収率は124%。〝マジックマン〟の異名のとおりファンの懐に優しい数字を残す。

 ある調教師は「モレイラは、どの状況からでも、すぐに馬を〝ニュートラル〟の状態にして乗れる。道中にムダがない。追って伸びるのはそのため」と話した。

 勝ってヴィクトリアMへ向かえるか、とくとお手並み拝見。桜花賞前日も阪神マイル重賞に注目だ。

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