【桜花賞】アスコリピチェーノ4連勝で戴冠だ

公開日:2024年4月2日 14:00 更新日:2024年4月3日 13:27

3歳になりパワーアップ

 無敗の桜の女王へ――。アスコリピチェーノが大偉業に挑む。

 3戦3勝の負け知らずで2歳女王に輝いたのが前走。阪神JFが牝馬GⅠとなった91年以降、無敗の2歳女王はアスコリ以外に13頭いる。だが、そこから翌春の桜花賞を土つかずに連勝を伸ばしたのは21年ソダシのみ。簡単ではない非常に険しい道のりである。

 それに挑むべく、アスコリピチェーノは桜花賞直行を選択。当初は2月29日に美浦に戻る予定だったが、その週に熱発を発症。帰厩は3月13日にスライドしたものの、翌日に栗東へ移動、前走同様の調整で臨んでいる。

 ここまでCウッドで4本の時計を積み上げ、1週前は主戦の北村宏を背に6F82秒2―37秒8、1F11秒2をマーク。

「休み明け、そして熱発明けなので、いろいろと確認しながらの調整です。心肺機能はこのまま整えられそうですし、精神面、フィジカルと凄く順調な状態を踏んできています」と黒岩調教師だ。

 一頓挫あったものの、それは桜花賞の6週も前の話である。以降は予定通り、2歳女王として恥ずかしくないよう追い切り本数を重ねてきた。

 そして、それ以上に強調できるのが成長度合い。先週時点で馬体が484キロと強度の高い調教をしながらも前走時から16キロ増である。

「フレームは大きくなりながらも、いいバランスは保っています。栗東も2度目で精神的にもどっしりと構えられています。負荷をかけてもカイバを食べてますし、ポテンシャルの高い馬ですから、これくらいではへこたれません。トレーニングのレベルを上げ、前走より上の走りを見せたい。その下地はできています」

 阪神JFの勝ち時計1分32秒6は歴代の名馬たちの記録を上回るレースレコード。これは同舞台の桜花賞でも3番目にランクインする好時計である。あれから4カ月、パワーアップした今なら前走を凌駕する走りで新たな称号を手にする。

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