【サウジC】例年より深いダートでレースレコード決着 ウシュバテソーロは価値ある②着
公開日:2024年2月26日 14:00 更新日:2024年2月26日 14:00
こういうのを「運だけがなかった」というのだろうか。
24日、日本時間では25日午前2時40分に発走したサウジC。日本からは4頭が出走し、ウシュバテソーロは勝ち馬から頭差の②着。昨年のパンサラッサに続くことはできなかった。
それにしても凄い戦いだった。
今年はダート競馬の本場であるアメリカから、GⅠウイナーがやってきた。BCクラシック馬ホワイトアバリオに、ペガサスワールドC馬ナショナルトレジャー、ペンシルベニアダービーを勝っているサウジクラウンもGⅠ馬だ。
だが、勝ったのはアメリカの“第4の馬”セニョールバスカドール。前走がペガサスワールドCで②着。初のGⅠ勝ちが世界最高賞金レースのサウジCとなった。
前半は横にズラッと並んでの先行争い。ハナはサウジクラウン、2番手はナショナルトレジャーだったが、2頭を除いてほぼ一団の競馬。その2頭に勝ったセニョールバスカドールとウシュバテソーロ。いかに前、というより全体的に流れが速かったか、ということだろう。
舞台であるキングアブドゥルアジーズ競馬場のダートは年によってコンディションが違うといわれる。そんな中、4年連続で参戦している坂井は「今年が一番深い」と口にしていた。
アメリカに似ているものの、深くて重いダートで横並びの先行争い。これに1番人気ホワイトアバリオが音を上げ、⑩着に大敗。日本のレモンポップも全く伸びるシーンがなく⑫着に負けた。
そんなコンディションであるにもかかわらず、今年の決着時計は千八1分49秒50。パンサラッサの昨年より1秒3も速いレースレコードだったのだ。いかに過酷なレースだったか……。
それにしても惜しかったのがウシュバ。後方からロスなく立ち回り、直線もスムーズに外へ。勝ちパターンで先頭に立ったと思えたが、セニョールバスカドールがさらに外からゴール前で強襲。完全に展開のアヤで頭差負けた感じだった。
この後は予定通り、ドバイで連覇を目指す。負けはしたが、改めて世界最強の一角であることを示した。
一方、無敗で連勝を伸ばしたのがサウジダービーを制して4戦4勝となった3歳馬フォーエバーヤング。こちらの千六1分36秒17もレースレコードだった。次走はUAEダービー。その後はケンタッキーダービーが視野に入る。
今年のサウジカップデーで日本勢のこれ以外の勝利は、リメイクのリヤドダートスプリント。最高峰のメインこそ逃したが、先に大きくつながる一日だったと言える。