イクイノックスついにエルコン超え 上方修正に一役買ったJC③~⑤着馬
公開日:2024年1月25日 14:00 更新日:2024年1月25日 14:00
エルコンドルパサーから24年。ついに、イクイノックスが“エルコン超え”を果たした。
23日に英国ロンドンのサヴォイホテルで行われた「2023ワールドベストレースホースランキング」の表彰式。イクイノックスのレーティングが135ポンド(以下、ポンド省略)と発表され、同年の世界1位に。これまで日本馬の最高値だったエルコンドルパサーの134をついに超える快挙を成し遂げた。
エルコンドルパサーは現在の表記で3歳だった98年にジャパンC勝ち。翌年はフランスに長期滞在し、GⅠイスパーン賞②着、GⅠサンクルー大賞①着、GⅡフォワ賞①着、GⅠ凱旋門賞②着。大一番ではモンジューに半馬身敗れたが、その後ろは6馬身、5馬身と離し、「今年は勝ち馬が2頭いる」と言われたほどだった。この凱旋門賞に与えられたレーティングが134。かつて14年度のワールドベストレースホースランキングで日本のジャスタウェイが世界一になったことがあったが、それでも130。135の数値は21、22年にかけて11戦10勝、うちGⅠ6勝の英国馬バーイードと同じ数値で、これはイクイノックスのみならず、日本の競馬が高く評価されてのものだ。
ワールドベストレースホースランキングは暮れの香港国際競走に合わせて9カ国のハンデキャッパーが集まり、会議によって決定される(ただし、コロナ禍の20~23年は対面ではなく、モニターによる会議)。
ジャパンC直後、JRAが発表したイクイノックスの暫定値は133だったが、この会議によって134に修正された。それが最終的に135になったのは有馬記念の結果が大きく影響した。
ジャパンCで④③⑤着だったドウデュース、スターズオンアース、タイトルホルダーが有馬記念で①②③着。この結果により「ジャパンCはレベルが高い」と各国のハンデキャッパーも認め、さらに上方修正されたというわけ。
さらに当初、129となっていたイクイノックスのドバイシーマクラシック勝ちも131に。これは②着ウエストオーバー、③着ザグレイ、④着モスターダフが昨年、GⅠを勝ったことによるもの。また、イクイノックスは最終的に3馬身半の着差をつけたが、これはルメールが目いっぱいに追わなかったからで、一時は6馬身ほど抜け出していた。ドバイ、JCで負かした馬のその後の成績が加味された結果、ついにエルコン超えを果たしたのだ。
1ポンドの前進にかかったのは実に24年の長い歳月。次にイクイノックスを超える馬が現れるのはいつになるだろうか。