今年の6月東京新勝ち馬はこんなにも凄い
公開日:2023年12月14日 14:00 更新日:2023年12月14日 14:00
伝説の新馬戦だけじゃない
“伝説の新馬戦”という言葉が使われるようになったのはいつ頃からだろうか。
よく言われるのが08年10月26日、京都芝千八のレース。①着アンライバルド、②着リーチザクラウン、③着ブエナビスタ、④着スリーロールスで、アンライバルドは皐月賞馬に、ブエナは翌年に桜花賞、オークスの2冠牝馬となり、さらにヴィクトリアマイル、天皇賞・秋、ジャパンCも制した。
そしてスリーロールスは菊花賞馬に。リーチザクラウンもダービーで②着している。
今年、そう言われそうなのがボンドガールが勝った6月4日、東京芝千六、牝馬限定の新馬戦。ボンドガールはサウジアラビアロイヤルCで②着し、②着チェルヴィニアはアルテミスS、③着コラソンビートは京王杯2歳Sで重賞ウイナーとなった。
④着マスクオールウィンは先週、中山で1勝クラスの黒松賞勝ち。⑤着アンジュグルーヴはダートに転じて9月の札幌で未勝利を卒業、⑥着キャットファイトは9月の中山でアスター賞をレコード勝ちした。
②着から⑥着まで勝ち上がっているのだから大したものだが、6月の東京の新馬戦はそもそもレベルが非常に高い。
勝ち馬の中から13年イスラボニータに始まり、15年のメジャーエンブレム、16年アエロリット、17年ステルヴィオ、18年グランアレグリア、19年サリオス、20年ユーバーレーベン、21年ジオグリフと毎年のようにGⅠ馬が出ている。
現在、22年の新馬勝ち馬からGⅠ馬は出ていないが、今年はすでに達成した。先週の阪神ジュベナイルフィリーズを制したアスコリピチェーノは6月24日、東京6Rで新馬勝ちを果たしているからだ。
そして、この6月東京開催の新馬勝ち馬から、今週の朝日杯フューチュリティS、28日のホープフルSにも有力がいる。
朝日杯は6月3日の芝千六。東の新馬勝ち第1号となったシュトラウスだ。続くサウジアラビアロイヤルCでは③着だったが、東スポ杯で重賞勝ち。このレースは千八とあってクラシック路線に駒を進めることが多い。だが、朝日杯に使ったケースは過去6頭いて、98年アドマイヤコジーン、05年フサイチリシャール、09年ローズキングダムが勝利するなど、〈3201〉。今回は12年コディーノ(朝日杯は②着)以来、11年ぶりの出走となる。
ホープフルSは6月10日に芝千六を勝ったゴンバデカーブースがスタンバイ。こちらはサウジアラビアロイヤルCを制して2戦2勝の素質馬だ。
伝説の新馬戦を飛び越えて、“伝説の23年6月東京新馬勝ち組”となるか。先々まで注目したい。