【ジャパンC】大目標だった賞金王に到達 イクイノックス有馬記念出走はあるのか
公開日:2023年11月27日 14:00 更新日:2023年11月27日 14:00
これが世界ナンバーワンの走りだ――。秋の大一番、ジャパンCを制したのはイクイノックス。圧倒的な強さで昨秋の天皇賞から続くGⅠ連勝を「6」に伸ばした。
2強対決という声もあったが、実際には単勝130円、馬単の平地GⅠ史上最低配当となる260円という払い戻しが示す通り。大方のファンが予想した序列のままの決着になった。
レースはパンサラッサが大逃げを打って前半5F57秒6。離れた2番手をタイトルホルダー、そしてイクイがその後ろの3番手というポジションで運んだ。
ラスト400メートルほどで気合をつけると、抜群の瞬発力で一気に先頭へ。直後でマークしていたリバティアイランドも、あっという間に引き離してしまった。
ルメールがステッキを右から左に持ち替えたものの、それが一発も入ることなくフィニッシュ。終わってみれば4馬身をつける圧勝で、堂々と王者の貫禄を示した。
今回は①着賞金5億円に加えて、褒賞金の約3億円もゲット。総賞金は22億円を超えて、父キタサンブラック、9冠牝馬アーモンドアイを抜いて念願の歴代1位へと躍り出た。
こうなると気になってくるのが今後の動向だ。陣営は明言を避けたが、有馬記念参戦、もしくは引退種牡馬入りという選択肢が濃厚か。
ファン投票の中間発表でトップを走る有馬記念ならソールオリエンス、タスティエーラといった未対決の3歳馬に胸を貸すことに。天皇賞→JC→有馬記念の古馬秋3冠を達成すれば2004年ゼンノロブロイ以来の快挙となり、2億円の褒賞金もかかる。
一方、種牡馬入りなら種付け料が2000万円まで高騰した父キタサンブラックの後継として期待が高まる。ノーザンファームとしても自前の大物として、貴重な存在になるのは間違いない。
実際、米本昌史シルクレーシング代表は「(有馬記念参戦?)もちろん、可能性としてはありますし、(引退して種牡馬入りで)最後という可能性もあります」と。
年末に向けて歴代賞金王の今後の選択に大きな注目が集まりそうだ。