【新潟ジャンプS】4Rに組んだのはJRAの英断か
公開日:2023年7月27日 14:00 更新日:2023年7月27日 14:00
売り上げよりも安全を重視
暑熱対策についてはもうひとつ。今週土曜の新潟に組まれている障害の重賞、新潟ジャンプSの発走は午前11時35分。4Rだから、午前中の最後の競走となる。
近年、障害戦は重賞、特別戦を除き、1R、もしくは4Rに行われている。1日1競走なら、1R、もしくは4Rのみ。未勝利、オープンを両方組んでいる場合、頭数の多い方を1R、少ない方を4Rで行う。
これは少ない方を先にすると、そこで落馬負傷が発生した際、後の方のレースで交代騎手がいなくなるケースを想定してのことだ。
なお、障害重賞を4Rに組むのは8月26日の小倉サマージャンプも。4Rの午前11時半ごろも決して涼しいわけではないが、これまで重賞は中山のGⅠを除いて8Rに行われていた。これだと午後2時ごろとなり、最も暑い時間帯。障害戦は何度もハードルを越え、走る距離も長い。それだけ消耗度も激しい。馬も熱中症になる事例は多く、この変更は関係者にもおおむね歓迎されている。
問題は売り上げか。昨年のこのレース(新潟8R)では8億1000万円を超えていた。だが、直近の4Rのオープンは7月1日(土)の福島。こちらは4億円に満たなかったのだ。
今回、売り上げ減はほぼ確実。それでも人馬の安全のために午前中の施行を決めたのは、JRAの英断といえよう。