「さらに良くなってる感じがします」（菅原明騎手）

　実力をつけたウヴァロヴァイトが重賞に再挑戦する。

　昨秋に２戦目で初勝利を挙げ、赤松賞③着を挟んでクイーンＣへ。３番手から手応え良く４角を回ったが、直線ではドゥアイズが外側に斜行した影響で接触するアクシデント。⑩着と初めて大きく崩れた。

　その後は間隔をあけて立て直したスイートピーＳで巻き返す。

　中団で脚をためると、上がり３Ｆ３３秒２で粘るアリスヴェリテをきっちりとらえて先頭ゴール。鮮やかに差し切り、①着馬のみに与えられるオークスへの優先出走権を手に入れた。しかし、クラシックには向かわずここに備えた。前走からコンビを組んでいる菅原明も「距離は千六、千八くらいがベストかなと思います」と。

　放牧先から６月７日に帰厩し、順調に乗り込んでいる。１週前はウッドで５Ｆ６８秒１―３８秒１、１Ｆ１１秒２をマーク。併せ馬で追走して１馬身先着を果たした。

「馬なりでしたけど、ものすごくいい反応、いい動き。落ち着きもありますし、さらに良くなってる感じがします。あとはハンデがどれくらいになるかですね」

　オープン特別勝ちを加味すれば、５５キロは想定内といえる。

「操縦性が高いので、コーナーを回るのも特に気にしてません。折り合いも大丈夫です。重賞を勝てる力はありますよ」

　２００６年からハンデ戦に変更され、牝馬は３４頭が出走して勝ち星がなく〈０１２31〉。１６年ダイワドレッサーの②着が最高着順だ。それでも目下の充実ぶりなら、史上初の快挙を達成する可能性は十分にある。