弥生賞ディープインパクト記念が終わればダービー馬は見えてくる!?

公開日:2023年3月2日 14:00 更新日:2023年3月2日 14:00

過去にはたたき上げタイプも多数

 弥生賞ディープインパクト記念は皐月賞トライアルというだけでなく、さらに先まで占うことができるレース。確かに以前に比べてここをスキップする有力馬は増加したものの、昨年は①着がアスクビクターモア、②着はドウデュース。そう、菊花賞馬とダービー馬である。

 今年は新馬↓若駒Sと2連勝のマイネルラウレア、ホープフルS③着のキングズレインが回避して、かなり小粒な印象。この中にダービー馬はいるのだろうか。

 そこで今回は、平成以降のダービー馬34頭が、弥生賞の時点でどういう位置にいたかを掘り下げてみる。実は結構、たたき上げタイプもいて、この時点ではまだクラシック候補とは言い切れない馬もいたのだ。

 いきなりだが、その代表は平成元年(1989年)のウィナーズサークルではないか。弥生賞の2週後に四百万下(今の1勝クラス)を7戦目にして勝ち上がり。次走が皐月賞で7番人気ながら②着に入り、ダービーを制した。つまり、皐月賞で優先出走権を得ていたのだ。

 97年のサニーブライアンはジュニアC(当時は二千メートル)を勝って挑んだ弥生賞で③着。これで皐月賞への優先出走権を掴んだものの、太りやすい体質を考慮し、中2週で若葉Sへ。ここで④着となり、グンと評価を落としていた。皐月賞、ダービーの2冠馬だが、弥生賞の時点では有力なクラシック候補とは言えない存在だった。
 新馬勝ちのみだったのが2000年アグネスフライト。しかも、2戦目の若葉Sでは⑫着に大敗。その後はオープンの若草S、京都新聞杯と連勝してダービーへ。河内が武豊エアシャカールとのたたき合いを鼻差制した。
 その一方で、すでに8戦も消化していたのが06年のメイショウサムソンだ。キャリアはオープンの野路菊S、中京2歳Sに勝ち、きさらぎ賞で②着。次走、スプリングSを制し、そこから3連勝で頂点に上り詰めた。
 同じく8戦していたのは08年ディープスカイ。しかも、未勝利勝ちが6戦目という超異色のダービー馬だ。7戦目の五百万下(現1勝クラス)で②着、続く3月1日のアーリントンCで③着と走りは堅実でも、賞金は400万のまま。ところが、毎日杯、NHKマイルC連勝からダービー馬に。一番のたたき上げと言っていいだろう。
 19年ロジャーバローズは1月の福寿草特別で2勝目を挙げて一息入れていた。スプリングSでは⑦着。京都新聞杯②着から栄冠を掴んだ。現時点ではまだ無名だったダービー馬も実は多数。主役不在の今年、弥生賞が終われば春GⅠは見えてくるだろうか。

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