【中山記念】スタニングローズ牡馬を蹴散らす(ネットオリジナル)
公開日:2023年2月23日 14:00 更新日:2023年2月23日 14:00
坂路の時計にパワーアップが証明されている
「この馬もGⅠ馬ですから。力さえ出すことができれば」
中山記念にスタニングローズを出走させる高野師だ。牡馬の強豪を相手となる意気込みをこう表現した。
スタニングは、昨年の春以降、3歳牝馬の中距離戦線で主役を張ってきた。GⅢフラワーCを制して重賞ウイナーに輝くと、桜花賞をパスして直行したオークスは、2冠を決めたスターズオンアースに続いた。
秋は一段階、パワーアップして、前哨戦の紫苑Sを制した勢いそのまま、秋華賞は好位から残り1Fで先頭の競馬から押し切った。世代トップレベルの牝馬である。
過去10年の中山記念をみても、15年にはヌーヴォレコルトが勝利し、18年はアエロリットが連対。19、20年はラッキーライラックが連続②着。その20年の③着馬はソウルスターリング。GⅠ級牝馬の成績は悪くない。3歳時の勝ち鞍だけみれば、スタニングが上だ。
前走のエリザベス女王杯は⑭着と〝たたいた〟が、これは極端に得手不得手が出た雨の重馬場を敗因としていい。
「差し馬が台頭する馬場でした。正攻法の競馬をし過ぎました」
放牧を挟み、今月3日に帰厩。ここを目標に早くから調整を進めた。1週前の坂路54秒2に続いて、吉田隼が手綱を取った今週は、坂路74秒2のあとの2本目に52秒7、2F24秒4─11秒8を余力を残してマークした。過去に全体が52秒台でラスト11秒台はなかったから、さらに力をつけたことは明白だ。
「ジョッキーも〝言うことないですね。先週よりも良くなっています〟と。確かに、すべてにおいて良くなっている感じ、中山は結果を出していますし、開幕週もプラス材料」
〝バラ一族〟の女傑に仲間入りするためにも、ここは牡馬を蹴散らしておきたい。