【京成杯】ソールオリエンス課題いっぱいの走りでも一気にクラシックの主役へ
公開日:2023年1月16日 14:00 更新日:2023年1月16日 14:00
2馬身半差の快勝
今年もキタサンブラック産駒から大物出現の予感だ。京成杯を勝ったのはソールオリエンス。新馬→重賞と連勝を飾り、一気にクラシック路線の主役に躍り出た。
「精神的にもフィジカル的にも成長してほしいけど、期待していい馬だと思います」
レース後の横山武がそう話したように、粗削りでも豊かな才能を感じさせる勝ちっぷりだった。
道中は中団で3コーナー手前からうながし気味に追走。4コーナーでは外に大きく膨れるシーンがあった。
それでも態勢を立て直してからの伸びは強烈。一気に前をのみ込むと、残り100メートル付近で手前を替えて先頭ゴールを果たした。
ラスト3Fは12秒2―11秒7―11秒5。この加速ラップを随所に若さをのぞかせながら差し切り、さらに2馬身半差をつけたのだから強い。
まだキャリア2戦でクリアすべき課題が多く見えた勝利でもあった。とはいえ、裏を返せばそれだけ伸びしろも大きいということ。クラシックまで時間があるだけに、陣営もしっかり対策を練ってくるだろう。
昨暮れの2歳GⅠを振り返ると、朝日杯FSが首、首差でドルチェモアがV。ホープフルSのドゥラエレーデも鼻差での勝利だった。ともに接戦を制してのものだったように、まだ抜けた存在とまでは言いがたい。
京成杯の勝ち馬からは10年のダービー馬エイシンフラッシュを最後にGⅠウイナーは出てない。しかし、今年のソールオリエンスはひと味違うのでは――。そう思わせるのに十分な勝ちっぷりだった。
ファーストクロップから年度代表馬イクイノックスを出したキタサンブラック。2世代目でクラシック取りの期待が高まってきた。