【有馬記念】1週前追い切り診断

公開日:2022年12月19日 14:00 更新日:2022年12月19日 14:00

新居 タイトルホルダー動きがシャープで上昇気配

 凱旋門賞帰りのタイトルホルダーは10月7日に帰国。放牧先から美浦に戻ってきたのが11月16日と早かった。

 態勢を整えてからの立ち上げ。ピッチが上がったのは12月に入ってからだ。ウッドで5F69秒3を出すと、翌2週前追いが長めから6F83秒9を出して下地をつくった。

 1週前追いは横山和が騎乗しての併せ馬。5F66秒9―37秒6、1F11秒5で楽に半馬身先着した。回転の速いフットワークは相変わらずで、動きもやるごとにシャープに。上昇気配で当週を迎える。

 天皇賞馬イクイノックスは12月1日に帰厩。2週前追いがウッドで7F100秒4、1週前が96秒0と木村厩舎流の長めから負荷をかける形だ。特に1週前はあえて内めを通ってタイトにコーナリングをさせる、より実戦を意識した調整で5F67秒3―38秒4、1F12秒0で首先着した。

 天皇賞の前は緩さがあったが、この中間は帰厩時からトモの踏み込みがしっかりしている。ベースが一段階上がり、いい雰囲気できている。

 昨年の覇者エフフォーリアは宝塚記念以来。11月30日に帰厩して、翌日から坂路入り。ウッドでは2本の時計を出している。2週前追いが5F67秒8、1週前は横山武を乗せて6F83秒4―37秒6をマーク。1Fは11秒4で3頭併せで最先着した。春より動きに活気が見られ、一時の不振から立ち直りつつある。後はまだ右トモなどに良化余地があるだけに、ここからどこまで戻せるか。

 ブレークアップは戸崎が騎乗して6F81秒7、5F66秒3―36秒9の好時計。四肢が伸びた大きなストライドに目下の好調ぶりがうかがえる。

 ラストドラフトも6F81秒8、5F66秒6―37秒2と最後まで追われ、負荷をかけられている。

勝羽 何度も手前が替わった点が気になるヴェラアズール

 栗東組で最も勢いがある馬はジャパンCを制したヴェラアズール。放牧を挟み、今月9日に帰厩した。1週前は松山が騎乗してCウッドで単走。6F83秒1―37秒5、1F11秒8をマークした。走りの安定感、軽快さ、馬体のアウトラインに変わりはない。ただ、直線で左、右、左、右、左と手前が替わった。もともとその傾向があるが、今回はやや頻繁。放牧で緩んだ可能性もあり、最終追いはチェックしたい。

 エリザベス女王杯馬ジェラルディーナは放牧から2日に帰厩。2、1週前とCウッドで追い、共に3F37秒2でラストは11秒台。一段と力強さを増している。体もしぼまずこれているから秋以降の馬体増、充実ぶりは目を見張るものがある。最終追いでフットワークに伸びが出れば十分だ。

 昨年の②着馬で古豪ディープボンドも好気配。11月24日に大山ヒルズから帰厩し、これまで同様に坂路でベースづくり。1週前はジョッキー騎乗でCウッドへ。残り1Fから追われて豪快なストライドで11秒4マークした。青鹿毛の馬体はこの時季でもピカピカで張りも十分。今年も凱旋門賞敗戦からの巻き返しがあっていい雰囲気だ。

 菊花賞②着のボルドグフーシュは追われてのズブさが解消。2F11秒3―11秒1で反応の良さに好感が持てる。栗毛の馬体も輝き、ひと目で好状態と分かる。

 ③着だったジャスティンパレスはトモの強化で秋に好走。1週前の3頭併せも反応良く、スッとスピードに乗った。こちらも順調だ。

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