クロワデュノール父子同一GⅠ制覇 キタサン産駒らしい成長曲線を描く今シーズンは期待大
公開日:2026年4月7日 07:00 更新日:2026年4月13日 13:38
日曜に阪神で行われたGⅠ大阪杯は1番人気のクロワデュノールが、父キタサンブラックとの父子制覇を達成した。
レースはメイショウタバルが主導権を握り、千㍍通過は58秒1。良馬場発表とはいえ、前日の雨の影響で芝は8Rまでは稍重発表。それを思えばやや速めの流れとなった。クロワも道中は8番手と普段の位置よりもやや後ろのイメージになったが、4角では4番手までポジションをアップ。直線で外から伸びて、ゴール前まで粘っていたタバルを差し切った。
クロワは母の父がケープクロスで、ダンチヒ系の欧州マイルGⅠ馬。昨年はフランスで重馬場のGⅢを勝っているように、こういった力のいる馬場は苦にしない。各馬が苦しくなる最後の急坂で、もうひと伸びすることができたのはこの血統背景によるものだろう。
さらに注目外べきは馬体の成長。前走からプラス10㌔で過去最高の522㌔だったこと。デビュー当時からは約40㌔近く増えている。キタサンブラックの代表産駒イクイノックスもデビュー時は474㌔だったが、4歳時はすべて490㌔台。ラストランのジャパンCでは過去最高の498㌔だったように、体が増えて強さを増した。さすがに「いくらか余裕はあった」とは陣営だが、それでいてこの勝ちっぷり。クロワもキタサン産駒らしい、いい成長曲線を描いているとみて間違いない。この4歳シーズンはかなり期待ができるのではないか。
②着メイショウタバルは昨年の宝塚記念を前後半の5F59秒1=59秒8の持続力勝負で押し切っているが、今回は58秒1=59秒5。馬場を考えればちょっとペースが速かったか。それでも勝ち馬と0秒1差。しかも右前を落鉄していたようだから、それがなければひょっとしてという内容だった。ゴールドシップ×フレンチデピュティの持続力勝負に強いパワータイプ。やはり阪神の内回りはベストマッチだ。気の勝ったタイプだけに輸送の長い関東よりも地元の関西も合っているのだろう。同じく阪神内回りで昨年制した宝塚記念では、もちろん上位の評価でいい。
③着はダノンデサイルで結果的にGⅠ馬3頭がきっちりと上位を占める形となった。ダノンはエピファネイア産駒でロベルトの4×5のクロスがあり、母はエーピーインディ系×ストームキャット系だから、配合的にはスパッと切れるイメージではない。4角7番手と上位2頭より後ろの位置のなった分、届かなかったか。もう一列前で競馬が運べれば際どかった。
④着は13番人気のタガノデュード。3角12番手からメンバー最速の上がり34秒8で差し込んできた。母系にトニービンを内包しており、長くいい脚が武器。前走の小倉大賞典を14番手から差し切ったように、小回りでのロングスパート適性は高い。父ヤマカツエースは大阪杯で③④着と好走歴があり、舞台相性も良かった。
5番人気のレーベンスティールは⑥着。クロワをマークする形で勝負どころで動いたが、最後は伸び切れず。リアルスティール産駒でここまでの重賞5勝はすべて非根幹距離。根幹距離のGⅠではもうひと成長ほしいところ。
チャーチルダウンズCは雨馬場でダンチヒ+サドラーズが上位独占
人気馬3頭で決まった大阪杯に対して、土曜の2重賞はともに波乱。阪神のチャーチルダウンズCは5番人気のアスクイキゴミが①着、②着が14番人気のユウファラオで、馬単は18万7740円の高配当になった。
波乱の要因となったのは稍重馬場か。前半4FF48秒1に対して、後半4F46秒0のスローで、道中を1、2番手で運んだ人気薄の2頭がそのままワン・ツー。馬場が渋ったことでテンのスピードと、タフな馬場をこなすパワー血統が有利なレースとなった。
勝ったアスクはロードカナロア産駒で、母インピードはダンチヒ系×サドラーズウェルズ系。②着ユウファラオは父がミスプロ系のアメリカンファラオで、母がサドラーズウェルズ系×ダンチヒ系。そう、母系は似たような配合で、欧州のスタミナ色が強くタフな馬場や持続力勝負にめっぽう強い血脈なのだ。ちなみに、③着バルセシートの母もダンチヒ系×サドラーズウェルズ系だったから、いかにこの馬場にマッチしたかが分かる。
アスクイキゴミはスローペースを前で受け、稍重でも上がり33秒7でまとめたから、後続はお手上げだ。それを思えば、③着バルセシートは4角10番手から良く伸びてきている。これで過去5戦中、4戦で上がり3F最速をマークしているだけに、直線の長い東京のNHKマイルCならさらに切れるイメージも出てくる。半姉は同レース②着のレシステンシア。本番でもチャンスは十分ありそうだ。
ダービー卿CTも欧州色濃いスズハロームが稍重で一気差し
中山のダービー卿チャレンジTも稍重。Bコース替わりだったが意外と内が荒れており、外差しのきく状態。勝ったスズハロームも後方待機から上がり最速の33秒8で大外一気に差し切った。
父はディープ系のなかでもタフな馬場に向くサトノダイヤモンド。母の父ローレルゲレイロで祖母の父がコマンダーインチーフで、ともにダンシングブレーヴの直系。欧州ノーザンダンサー系の重厚な血脈が色濃く、タフな馬場がマッチしたのだろう。ちなみに、1勝クラス勝ちも稍重で②着に5馬身差。渋った馬場では今後も要注意の1頭だ。
②着サイルーンは祖母ノースフライトの良血馬。ディープインパクト産駒でも母系の影響が強いマイラーで、中でも中山マイルは3勝を挙げる得意舞台。加えて、キングカメハメハ産駒の母ハウオリは稍重以上で1勝③着1回と、こちらも渋った馬場を苦にしない血筋だ。サイルーンも重馬場の東風Sを2馬身差で勝利しており、渋った中山マイルはよく走る。





























