木曜朝、矢作厩舎の馬房にフォーエバーヤングの姿があった。BC前哨戦となる前夜の日本テレビ盃を制し、戻ってきたのだ。疲れなく、カイバを食べ、水をゴクゴク飲んでいた。「勝って当たり前と思われていますから。ひとまず、ホッとしました」とは担当の渋田助手。昨秋より順調な立ち上げとはいえ、“国内無双”のプレッシャーは相当なもの。毎日、気が抜けない中で愛馬の無事が分かることが一番心休まる時だそうだ。
【京都11R・オパールS】 昨年までの「夕刊フジ杯」の副題がつかないことが少し寂しくも感じるが、ここ◎はメイショウソラフネだ。
6歳で25戦のキャリアを持ち、東から中山、中京、京都、阪神、小倉と5場で走ってきたが、断トツに相性がいいのが、この淀のコース。〈2203〉で、オープン競走は淀短距離S、オパールSで連対し、昨暮れのタンザナイトSで鮮やかに差している。同じ平坦な小倉よりコーナーが緩やかな京都は合うのだ。
3走前のGⅢシルクロードSも出遅れを前半33秒1―44秒2の流れで挽回して位置を取りながら⑤着に踏ん張っている。同じGⅢで前走の中京・CBC賞も終始、4頭外を回りながらも脚を使えていたから、⑨着でも0秒5差は悪くない。
先週までに坂路で併せ馬を3本消化し、今週はCウッドで6F78秒2、1F11秒6と自己ベストを大幅に更新。得意舞台なら変身がある。
【京都7R・3歳上1勝クラス】 前走のパリコレジェンヌは差す競馬に変え、鮮やかに差し切った。もとあるスピードを後半に転化した形だ。1分7秒7の勝ちタイムなら昇級でも十分に足りて、中間はCウッドで攻めてもきた。2連勝に期待する。
1974年、愛知県で生を受ける。名前の通りのザ・長男。
大阪での学生時代、暇な週末は競馬場に通い、アルバイトをきっかけに日刊ゲンダイへ。栗東トレセンデビューは忘れもしない99年3月24日。毎日杯の週で、初めて取材した馬は連勝中だったテイエムオペラオー。以降、同馬に魅せられ、1勝の難しさ、負けに不思議の負けなしと、学ばせてもらったことは実に多い。
グリーンチャンネルでパドック解説をさせていただいているが、パドック党であり、大の馬体好き。返し馬をワンセットで見たい派。現場、TV観戦でもパドックが見られなかったレースの馬券は買わないと決めている。
余談だが、HTB「水曜どうでしょう」の大ファン。こんこんと湧き出る清水のように名言を連発する大泉洋氏を尊敬してやまない。もちろん、“藩士”ゆえにDVD全30巻を所持。