【毎日王冠】チェルヴィニア復権V
公開日:2025年9月30日 14:00 更新日:2025年9月30日 14:00
プラス材料が揃った
臥薪嘗胆――。光明が見えてきたチェルヴィニアの復権だ。
昨年は優駿牝馬、秋華賞で2冠を達成。JRA賞の“最優秀3歳牝馬”を獲得して、飛躍を期待されていた4歳シーズン。だが、年明け初戦の京都記念⑨着、ドバイシーマC⑥着と2戦続けて、“らしさ”のかけらも見せずに敗れ、輝きが色あせてしまっていた。
そこで復活の足掛かりに出走したのが、前走のGⅢしらさぎSだった。
6戦ぶりの千六ながらも、ペースに戸惑うことなく4角6番手から直線は上がり33秒9の末脚で0秒2差の②着。秋華賞以来となる馬券圏内を確保して、復活の兆しをうかがわせた。
「桜花賞で⑬着と結果を出せなかった阪神千六で好走できたのは評価できると思います」とは太田助手だ。
久々の千六、決して得意ではない右回り、牡馬相手に斤量57キロとGⅢといえども、楽な形ではない状況での走りに光明が見えたのは間違いないところ。
「府中の千八ならレースはしやすくなると思います」というように今度はオークス勝ちを含む、②①①④着の左回り東京替わり。斤量も56キロと条件は好転する。
放牧先から9月4日に帰厩すると、プール調教も取り入れながら鋭意調整されてきた。ウッドで長め9F追いが1本、8F追いを3本とこれまで以上に負荷をかけてきている。
「中身の濃い攻め馬ができています。走りのバランスは悪くないですし、このままフィットしていってくれれば。秋に向けていい結果を」
再度、GⅠ取りのためには伝統のGⅡを制して、完全復活をアピール。好発進を決めたいところだ。