【中京2歳S】高速馬場でスプリント力が生きたキャンディード
公開日:2025年9月1日 14:00 更新日:2025年9月1日 14:00
北村友は6年ぶりの週5勝で海外遠征に向けてギアアップ
中京で行われた中京2歳Sを制したのはキャンディードだった。
これまで西で夏の締めくくりといえば、千二の小倉2歳S。それが今年はこの中京2歳Sに変更されて、距離も千四になった。それでも同じ中京千四を勝っていた③着マイケルバローズ以下を7馬身も千切っていた①②着馬は、前走が小倉千二での勝ち上がりだった。
先週の中京は終日、良馬場。土曜朝のクッション値が11・0で、日曜は10・8と「やや硬め」の数値。ラストウイークでも時計は出て、特別戦前の8Rでは1勝クラスで芝千六1分31秒3。従来のレコードを0秒9も更新したほどだった。
こうなると、スピード、スプリント力が存分に生きる馬場で、終わってみれば、千二を勝ち上がっていた上位2頭にはプラスに働いたか。
それにしても勝ったキャンディードはお見事。
最後は断然1番人気の内スターアニスで決まったかと思われたシーンからもうひと伸び。いい根性を見せて、外からきっちり首差をかわしたところがゴール。1分19秒4のレコードVだった。
「いい意味でも悪い意味でも気の悪さがあって。改善してくれれば」
そう北村友が振り返れば、松下師は「この後は社台ファームへ。この感じなら千六も大丈夫でしょうとジョッキーは言ってました」と。今後、ひと成長あればもっと上のステージでも期待が持てるかもしれない。
ともあれ、鮮やかに勝利に導いたその北村友はキャンディードが日曜4勝目で、土曜の1勝と合わせて5勝と大爆発。週5勝は19年9月以来で、約6年ぶりの固め打ちとなった。
この上昇ぶりで楽しみになるのが、愛馬クロワデュノールとの海外遠征だ。前哨戦は14日(日)パリロンシャンでのプランスドランジュ賞。そして10月5日(日)の凱旋門賞が待っている。
この勢いに乗って日本馬初の快挙も――そんな期待も抱かせる重賞勝利だった。